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笑わぬ諜報員
全編アクションのオンパレード!

超高級車、アストンマーティンは大破する、
飛行機、ヘリコプターは墜落し炎上する、
窓ガラスは破れガラスが飛び散る、
ビルは爆破され爆風で人は吹っ飛ばされる!

上映時間1時間45分、
これが2時間を越えたならば
観客は破壊に麻痺すること間違いない。

007最新作、「慰めの報酬」である。

イワン・フレミングの原作は
既に全編映画化されてしまったので
本作品は映画の為に
新たに書き下ろされたものだ。

フレミング描く所のボンドは
ユーモア、ウイットに富み、
時としてはシニカルな
アングロサクソン系の
余裕ある紳士だった。

それが、今では金髪でスラブ系、
上司の女性にこき使われる
ワーカホリックの男となってしまった。

このボンドに続けとばかり
この映画では出演者全員、
男も女もむきになっている。

全員不機嫌、とんがっている。

笑いなど何もない、
全力投球のアクションが続いていく。



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ボンドも女性にウインクを送る暇もあらばこそ、
ただただ物を破壊し
殺戮に明け暮れるマシーンと化した。

獲物に向って
ひたすら直線的にダッシュに次ぐダッシュ!!

回り道をする余裕はトンとない。

これが今の時代に相応しい
ヒーローなのかもしれない。

だからと言って
私は主演のダニエル・クレイグは嫌いではない。
むしろ好きな俳優だ。

初代のショーン・コネリーは
ものの見事に
フレミングのボンドを確立した。
c0135543_1062494.jpg

それが、あまりのはまり役だった為に
コネリーの脱007は半端な努力では成しえなかった。

2代目以降のボンドは
コネリーの路線を踏襲し
それを越えようと試み
ものの見事に失敗した。

一方、当代のボンドは
コネリーとは全く違った
路線を歩もうとしている。

これが昔の007ファンにとっては
相当な違和感となるだろうし
味わいの無さに繫がり
こう言うだろう。

「昔のボンドは良かったなーー」

それを最初からわきまえていれば
十分に楽しめる作品だし
シニアの1,000円は絶対お得である。

ただひとつの問題は
本作品は前作、「カジノロワイヤル」の最後から
繫がった映画である。

従って、前作を見ていない人には
分りにくさを感じるに違いない。

最後にダニエル・クレイグ・ボンドの
余裕の無さを弁護しよう。

「カジノロワイヤル」、「慰めの報酬」共に
ボンドが”殺しのライセンス”を
得ようとしている時の話だ。
c0135543_1071441.jpg

言ってみれば、未だ駆け出しのボンド、
余裕などあろう筈がないともいえる。

映画終了後”Bond will return”の
テロップが流れた。

次回はせめて一度ぐらいは
女性に悪戯っぽいウインクを送るほどの
余裕あるボンドを演じてもらいたい。

評判がどうであれ
次回作も私はきっと観るに違いない。
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by shige_keura | 2009-03-10 10:17 | | Comments(0)
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