人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Top
”トウ”がたつ前に
”トウがたつ”の意味は主にふたつ。

ひとつは、
野菜などの花茎が伸びて硬くなり
食べごろを過ぎること。

もうひとつは、
若い盛りの時期が過ぎること。

では、”トウ”を漢字で書ける人?

読める人は居ても
先ずは書けないだろう。

”薹”、これが”とう”の漢字で
形が塔に似ていることから
アブラナ、フキなどの花茎を意味する。

春は山菜の季節、
そのトップを切って出回るのが
蕗の薹(ふきのとう)である。





”トウ”がたつ前に_c0135543_18143216.jpg

ここは山中湖周辺の某所、
時は3月下旬、
春真っ盛りの葉山とは違って
冬の名残が色濃く残っている。
”トウ”がたつ前に_c0135543_18152123.jpg

富士のお山は山裾まで雪を被り
高原を渡る風は身に沁みる。
”トウ”がたつ前に_c0135543_181697.jpg

木々の新緑は見えず
黄色い水仙に
漸く春の気配を感じ取る事が出来る。
”トウ”がたつ前に_c0135543_18164422.jpg

某所秘密地帯、
海抜1000メートルを超えた野原に
蕗の薹があちらこちらに芽生えていた。
”トウ”がたつ前に_c0135543_18183181.jpg

中には”トウがたった”蕗の薹も見られるが
今まさに食べごろのものも
アチコチに見出す事ができた。
”トウ”がたつ前に_c0135543_1819592.jpg

「君がため春の野に出て若菜摘む
 吾が衣手に雪はふりける」
”トウ”がたつ前に_c0135543_18194050.jpg

これは小倉百人一首の代表的恋歌。

これが平成の狂歌となると次の通りだ。
”トウ”がたつ前に_c0135543_18201881.jpg

「吾がため春の野にでる蕗の薹
 夕は天麩羅 フキ味噌か」

と、言うわけで
以下は我が家の夕食を
春の香りで彩った
蕗の薹の料理です。
”トウ”がたつ前に_c0135543_18242918.jpg

尚、この料理は自作ではなく
他作自食でございます。

先ずは天麩羅、
蕗の薹とサツマイモとカボチャ。
”トウ”がたつ前に_c0135543_18234765.jpg

蕗味噌、刻んだ蕗の薹を
味噌に混ぜ込んだもの。
”トウ”がたつ前に_c0135543_18242699.jpg

ふろふき大根、サトイモにつけてもよし
焚きたてのご飯に載せて食べるのも良しだ。

               (右は近所の島根物産展で求めた”ハタハタ”のひと干し)
”トウ”がたつ前に_c0135543_18251455.jpg

一風変わったところでは
溶けるチーズを蕗の薹にはさみ
周りに衣をつけて揚げる。
”トウ”がたつ前に_c0135543_18271110.jpg

この一品は
イタリア料理の”フィオリ・ディ・ズッカ”、
即ちズッキーニの花とチーズを揚げた品に
ヒントを得たものだ。

               (これは牡蠣とブロッコリ、ネギのグラタン)
”トウ”がたつ前に_c0135543_18275127.jpg

これにはやはり
ドライな白ワインが欠かせないようだ。

野生の蕗の薹の風味!

それは市販のものとは比べ物にならぬほど
春の萌え出づる香りで一杯だ。

ところで、どなたか
”タラの芽”、”山ウド”が取れる場所
こっそりと教えていただけないでしょうか?
 
by shige_keura | 2009-04-03 09:14 |
<< 地獄の山の石仏群 最後の大御所 >>



2007年9月末にこちらに引っ越してきました。
→過去のブログを見る


ホームページ 



LINK 


LINK FREE

このブログの写真・テキストの無断使用はお断りします。

(c) 2007 shige_keura. All rights reserved.