Top
ウナギあれこれ  -2-
「うっ、うっ、ウナギが食べたいな
 尾花のウナギが食べたいな」

これは日本映画界の巨匠
小津安二郎氏が生前よく口ずさんでいた。

その当時、映画界に
二人の食通が居た。

一人は小津氏、
もう一人が山本嘉次郎氏である。

もっとも、この二人
贔屓の店に対しての考え方が違う。

嘉次郎氏は旨いと聞けば
どこまでもお店を追いかけて
新規開拓の情熱に燃えていた。

そのため、名前をもじって
”なんでも かじろう”と渾名されたほどだった。

一方、小津氏はひとたび気に入った店に
とことん惚れこむタイプの男だった。

その小津氏に”ぞっこん”されたのが
南千住の”尾花”だった。

彼は機会をとらえ
足繁く”尾花”に足を運んだし
毎年の大晦日は
この店で打ち上げを行うのが
通例だった。

尾花でたらふくウナギを食べた後
小津さんは浅草の観音様にお参りし
終夜運転の横須賀線で
自宅の鎌倉にたどり着くのは
3時、4時だったという。






小津さんには遠く及ばぬが
梅雨の雨空をものともせず
南千住に向ったのが
7月はじめの事だった。
c0135543_1731412.jpg

開店、11時半の30分前には
店の前に傘の花が開いていた。
c0135543_1732204.jpg

ただ、幸か不幸か
雨模様の為、いつもよりお客は少なく
開店時の行列は50名以下だった。
c0135543_17332289.jpg

人によってウナギの好みもまちまちで
それぞれの贔屓の店を持っていると思う。
c0135543_1734011.jpg

私の場合、尾花に出会う前は
築地の宮川が好みだった。

麻布の野田岩は
その昔行ったきりで
当時の印象がハッキリしない。

銀座の竹葉亭は
名前ほどの味ではなかった記憶がある。

さて、尾花のウナギだが
ここの”ふわっとした”食感は抜群だ。

それが”鰻ざく”と”白焼き”に
如何なく発揮されている。
c0135543_1735538.jpg

特に白焼きの場合
蒲焼と違って
”タレ”でのごまかしがきかない。

尾花の白焼きの美味しさ
それは正真正銘、
これぞ関東流家元の味だ。
c0135543_17371219.jpg

ぬる燗でやったあとは
勿論、うな重をいかねばならない。

普通だと、箸の進みが遅くなる頃だが
ここのウナギは脂はのっているものの
しつこくないので
あっという間に重箱が空になる。
c0135543_1738120.jpg

もしも運が良ければ
1年に10日入るか入らないかの
純天然鰻に出くわすこともあるそうだ。

この日は当然のことながら”はずれ”の日、
しかし、十分に鰻の旨さを堪能した。
c0135543_17385984.jpg

しかし、昼酒ってやつは
気持がいいが・・・・、利くなーーー、

「ふいーーーー、満足であるぞ」

参考、

「昔の味」       池波正太郎
「文壇の食通達」
[PR]
by shige_keura | 2009-07-13 09:17 | | Comments(0)
<< 似た者どうし?気の合う仲間?? ウナギあれこれ  -1- >>



2007年9月末にこちらに引っ越してきました。
→過去のブログを見る


ホームページ 



LINK 

カテゴリ
全体



スポーツ
その他
LINK
トリップアドバイザーにお勧めブログとして認定されました。金沢 ホテル
旅行口コミ情報
最新のコメント
↑恥ずかしいからそういう..
by Hiraoka at 17:45
試合はブチ切れるし、判定..
by shige_keura at 09:36
コメント有難うございまし..
by shige_keura at 18:00
全話をチェックした訳では..
by 通りすがり at 16:23
思い出しました!!! ..
by aosta at 13:46
以前の記事
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
more...
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

LINK FREE

このブログの写真・テキストの無断使用はお断りします。

(c) 2007 shige_keura. All rights reserved.