私は中日の
落合監督が嫌いである。 これは生理的なものであって どうしようもない。 しかし、嫌いとはいっても したたかなチームを作り上げた手腕は 大したものだと思っている。 中日のチームの強さを垣間見たのが 7月7日、神宮で行われた 対ヤクルト戦前の 練習風景だった。 16時半に席に座り グラウンドを見下ろした時 今まさに中日の フリーバッティングが行われていた。 打席の後ろには 落合監督がじっと佇み目を光らせている。 ここまでなら他チームも一緒だろう。 しかし、中日の場合、 フリーバッティングと言えども 練習に参加している全ての選手の動きに 無駄がなく密度が濃い。 例を挙げてみよう。 チームの核弾頭 井端、荒木の両選手は 機会を捉えては 1塁或いは2塁ベース上に立ち 打者の打球に合わせて 素早く反応して塁間を疾走している。 下位打者は打席の後方で 黙々とバント練習をしている。 ベテラン谷繁も仲間に入っている。 そして、時として 突如投球に合わせるかのように コーチが目の前に走りこんでくる。 これは守備側の バント牽制のプッシュを 想定したものだ。 流れるような練習が終わりに近づいた時 最も感動した場面が登場した。 フリー打撃の最後の打者、 それはベテラン中のベテラン 立浪選手だったのだが 所作を見て 彼のことが大好きになった。 彼は、先ず監督に向って 帽子を取って一礼した。 次に、打席に入るときに ホームベースに向って 深々と一礼、 更に、バッティング投手に対し またまた帽子を取って一礼した。 三度の感謝の礼を尽くしてから 漸く打席で足慣らしを始めた。 数分間のフリー打撃が終わった時 立浪選手がもう一度 投手に対して帽子を取って 一礼したことは言うまでもない。 すでに2000本を達成した 中日の最年長選手が見せる 礼儀と感謝の気持ちを表した所作、 素晴らしいチームリーダーである。 中日の強さの秘密が頷けた 試合前の練習風景だった。
by shige_keura
| 2009-07-24 08:50
| スポーツ
|
| ||||||
ファン申請 |
||