ここは、東京タワーの根元、
最近富に人気を博している 豆腐料理の”うかい”である。 敷地は実に2,000坪。 味わいのある日本家屋だが その成り立ちが桁外れだ。 米沢で200年続いた造り酒屋を解体し 飛騨の高山に運んで 漆を塗りなおしたあと この地、芝に建てたものだ。 すべてが個室、 どの部屋からも 手入れが行き届いた 庭が見渡せる。 庭には錦鯉が泳ぐ池があり 水車がゆっくりと回ってる。 桜、モミジを初め 全国から集めた古木、老木が お客の目を楽しませてくれる。 少々やりすぎの趣向であるが 一体全体、この地は 昔は何があったのだろう? 聞いて驚いた! この場所は、その昔 頻繁に通った遊び場だったのだ。 1960年代の初頭 あるスポーツが 日本を席巻した。 それはボーリングである。 「律子さん、律子さん、 爽やか律子さん・・・・・」 歌声に乗るかのように それまで青山にしかなかった ボーリングセンターが 後楽園、品川と雨後のタケノコのように 東京の町に林立していった。 その中のひとつが ここ、芝ボーリング・センターだったのだ。 このセンターの開業は1964年、 当時三田の大学に通っていた私は 悪友と連れ立って ボール投げに興じたものだった。 その場所には 我々と同じように授業をサボって ボーリングに熱中している 大学の仲間が沢山いた。 あの時は、時代の先端を行く ボーリング場として栄えた地が 今は純和風の料亭になっている。 世の中の変貌を予知することは 甚だ難しい。 さてさて、肝心の料理である。 胡麻豆腐は濃厚そのもの。 揚げ田楽は香ばしくて結構だ。 名物の”豆水とうふ”もこってりとして美味しい。 しかし、しかしである。 何か肉でも鶏でも あるいは焼き魚でも良いから とにかく動物性蛋白質が欲しくなったのも事実である。 昼のメニューの竹(最低)が5,500円 個室で過すゆったり料 見事な庭の拝観料も含まれるのならば 法外な値段と言う事はない。 むしろ、これだけの 家と庭を維持する事を考えると 採算が取れているとはとても思えない。 ここのオーナーは八王子で昔から フレンチレストランを経営しているそうだ。 一体全体どんな人なのだろうか?
by shige_keura
| 2009-09-10 09:10
| 食
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