奇妙な天候が続いた夏ではあったが
今の子供達にとっても 夏休みは楽しいものに違いない。 海水浴を初め山登りに昆虫採集、 海山には楽しさが一杯つまっている。 更にはかき氷にアイスクリーム、 冷えたスイカに焼きトウモロコシ、 夏ならではの魅力的な食べものが一杯だ。 しかし、楽しい時ほど過ぎるのも早い。 8月に入ると 海には土用波が立ち始める。 急に高まった波を見て 子供達は夏休みも 後半に入った 厳しい現実を知る。 とどめは8月後半からの ヒグラシ蝉の登場だ。 ”カナカナカナ・・・・・” 哀しい鳴き声が 大好きな夏休みの終わりを告げているかのように 切なく胸に響いてくる。 あとわずかで新学期の始まりだ!? 気がつけば 夏休みの宿題がどっさりと残っている。 絵日記は遥か手前で 日付が更新されていない。 「こりゃ大変だ!!」 そうならないために 子供の頃の夏休み、 7月中から午前中の一時は 勉強の時間と決められていた。 しかし、これがどうにも身が入らない。 外で鳴いているミンミン蝉、 スイスイと滑空する鬼ヤンマ、 ヒラヒラと舞っている揚羽蝶、 心は補虫網を持って駆け回る 野山へと飛ぶ。 もうこうなったら 教科書の活字は目に入らない いてもたってもいられない。 ”気もそぞろ”とはこの事である、 思えば私の小学生時 夏休みの午前の時間ほど 結果的に無為に過した時は無いだろう。 全く落ち着きの無い 集中力の欠けた子供だった。 さてここからは 8月上旬、山中湖畔での出来事だ。 時間は午前9時 朝食後のことである。 直ぐ横で先ほどから課題の読書に 取り組んでいる我が孫、 その姿に驚いた。 何か話かけても 身じろぎもせず本に熱中している。 まるで愛想のかけらも無い。 顔つきまでもが いつもの可愛い顔と違って 恐い表情に様変わりしている。 カメラのシャッターの音にも 全く反応しない。 これぞ爺バカの典型なのだが 何だか頼もしく思えるほどの 集中力である。 競争社会の生んだ賜物なのか? 単に私が怠け者だったのか? よく分らぬが あらためて子供の持つ吸収力の素晴らしさに 見とれたひと時だった。
by shige_keura
| 2009-08-29 09:10
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