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仏教美術1000年 (春風不渡の関)
雨の心配が全く無い旅行
それがこの季節の敦煌である。

10月の平均雨量は0.6ミリ、
これは降らないに等しい量だ。

しかし一方では、寒暖の差が激しい。

同じ10月の平均気温を例に挙げると
最高気温は18.8度
最低気温が0.6度
平均では9.2度となる。

特に午前中の寒さは予想を超えたものがあった。

そのひとつの要因は
中国に時差が存在しないからである。

中国は北京時間で
広い国土を統一している。

敦煌は北京から真西に飛行機で3時間、
1,2時間の時差が存在しても不思議ではない。

即ち、敦煌は北京よりも日の出時間が遅く
又、日の入り時間も遅い。

朝日が漸くキラキラと輝き始める午前9時半、
ここは玉門関、
敦煌から北西に90キロ地点の所だ。
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”春風不渡玉門関”
中国の古い詩、
玉門関には春風は渡らない、との意味である。
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それが頷ける寒さ、
手袋をしていない手は凍えそう、
北からの風が吹きつけ
気温は5度に満たない。
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その寒風の中に
かつての中国(漢)の西の守りの要所
玉門関の砦の一部が
雄雄しく立ちはだかっている。
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敦煌を扇の要にして
西北に玉門関、
西南にある陽関が
三角形を成している。

このふたつの関が
まさしく異民族の侵入を防いできたのだ。

因みに陽関は王維の詩、
”西のかた陽関を出ずれば
 故人なからん”で
つとに聞こえた場所である。

話を玉門関に戻そう。







”玉門関”の名前の意味、
それは、当時西方より
高価な宝石(玉)を運んで通った関、
ということに由来している。

更に、ご同輩の方ならば
その昔、次の故事を
東洋史で習ったはずだ。

「時は漢の武帝の時代、
 西域に汗血馬を求めて
 遠征した将軍、李広利が
 まさかの敗戦を喫し
 ほうほうの体で玉門関に逃げ帰った。

 そのとき、武帝は怒り心頭に発し
 関を閉ざし将軍を入れるのを許さなかった」

砦の背後に回ると
北の景色がパーッと開ける。
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「オーツ!!」としたどよめきが起こる。
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一面に色づいた葦の原
鮮やかな青に染まった川の流れ
そのむこうは異民族の地であったところだ。
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玉門関のそばに
武帝が異民族の侵入を防ぐ為に築いた
長城の一部が残されている。
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万里の長城が煉瓦作りなのに対し
ここの長城は土と葦で築かれている。
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この長城は敦煌から発し
玉門関を経て
西に200キロもの規模を持っている。
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そして玉門関と陽関の間に土塁を配し
鉄壁の守りとしたのだ。

                (長城そばにあるノロシ台)
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                (狼の糞と共にノロシの燃料として使われた
                 葦の貯蔵庫)
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小高い丘から周囲を見渡す。
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昔の故事と共に
異民族の大群を迎え撃つ
漢の国境警備隊
その人馬のひしめき合いが
聞こえてくるようだ。
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by shige_keura | 2009-10-25 14:03 | | Comments(0)
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