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どちらが上手(アドリブ合戦)
これは多分に私の
個人的好き嫌いが入っているので
”それは違うだろー”と言われる方も
多い事だろう。

森繁久弥さんが
つい先日亡くなられた。

今の日本の喜劇界を見渡せば
まさに”巨星墜つ”だろう。

私は映画人としての森繁さんしか知らない。

しかも、昭和30-40年代と
随分と昔の時代となる。

しかしながら、その頃の森繁さんが
一番親しみやすく
彼らしい”くすぐり”と
”あっけらかんとした好色漢”ぶりが
見事に発揮されていたと思う。





しかし、昭和末期、平成に入ってからの森繁さんからは
妙に重鎮ぶるような気配が伝わってきた。

それは、あたかも彼自身が
単なる喜劇俳優とは違った
一段上の役者である事を
誇示しているかのようだった。

だから、彼は私にとって
とっつきにくい喜劇人となり
縁遠い存在となっていった。

今回、森繁さんの追悼番組で
某映画評論家の話を聞いて
彼が何故、違う世界に入っていったか
なんとなく合点がいった。

森繁さんは喜劇の真髄は
”丁々発止のアドリブにあり”と言っていたそうだ。

そして、森繁さんの真骨頂が発揮されていた、
と私が思っている、
”社長シリーズ”、”駅前シリーズ”は
まさに喜劇人同士の
軽妙なアドリブによって
観客は腹を抱えて笑いころげた。

解説者の言によれば
アドリブ合戦の発信元は
常に森繁さんだったという。

硬軟取り混ぜた
彼の発するアドリブは多種彩々
そこに森繁さんの
喜劇人としての
非凡な才能があったと結んでいる。

この言を否定する積もりは無い。

しかし、何処から飛んでくるか分らない
アドリブを間髪を入れず
軽妙にたたみ返した
相手の喜劇人は
もっと非凡な芸人ではなかったか。

相手の喜劇人とは
伴淳三郎であり、
フランキー堺であり、
三木のり平、有島一郎達だった。

森繁さんの芸の持ち味は
良く言えば”ゆとり”、”余裕”
悪く言えば”もたつき感”にあると思う。

喜劇の真髄が
森繁さんが言う所の
”丁々発止のアドリブ合戦”にあるならば
彼の”くせ球”を常に打ち返した
相方連中の方が
喜劇人としては上手だったような気がする。

すくなくとも掛け合いアドリブの
鋭さの点において。

不幸にして森繁さんの良き女房役は
一足も二足も早く
次々とこの世を去って行った。

よき受け手を失った森繁さんは
物足りなさと寂しさを感じ、
彼の住み慣れた喜劇の世界から
一歩足を踏み出して行ったのではないだろうか?

或いは、
”踏み出さざるを得なかった”のかもしれない。

いずれにせよ、昭和中期の喜劇界は
キラ星の如き役者に支えられ
豊穣のときを謳歌していた。
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by shige_keura | 2009-11-25 09:21 | | Comments(0)
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