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浮き立つ地
街中さながらクリスマス一色に変わる
12月12日、土曜日
10月並の陽気に誘われ
暮れなずむ銀座の街に出た。
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”盛り場”、昔は良く
繁華街を意味して使われた言葉だ。

ただ、当時から私にとって
”盛り場”は渋谷、新宿、池袋であって
銀座には当てはまらない言葉に思えていた。

つまり、”盛り場”とは
雑然とした人混みの街であり
銀座はもっと品の良い
流行の先端を行く
憧れの街だった。

そして今もその気持ちは変わらない。

渋谷、新宿を歩いては
全く感じない
”浮き立つ気分”、
これが銀座なのである。




小学校の低学年の頃
逗子に住んでいた私にとって
銀座は遥か遠くの
憧れの地だった。

銀座を散歩する、
即ち”銀ブラ”なる言葉を
その頃覚えたような気がする。

たまさか銀座に連れていかれると
必ず立ち止まる場所があった。
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そこは銀座4丁目そばの
不二家、銀座店。

場所は小さい子供でも直ぐ分る、
何故ならお馴染みの
ペコちゃんが居るのだから。
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彼女が店頭を飾るのが1950年
そのとき6歳のペコちゃんは
永遠に年をとらないマスコットだ。

私が最初に
不二家に行ったのも
恐らく6歳の頃、
ペコちゃんと同じ年だった。

違うのは、以来私は
確実に年を取り続けてきた事だ。

ペコちゃんが目に入ったら
次にやることは
”ソフトクリーム”を舐める事だった。
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あの時の、ウットリとする
夢のような気持ちは
今でも忘れられない。

「こんな美味しい食べ物が
 この世にあったのか!!」

今は不二家もないし
小松ストア、ワシントン靴店も
有るのかないのか???

資生堂もつまらないビルに生まれ変わったし
8丁目の千疋屋も姿を消した。
浮き立つ地_c0135543_9562437.jpg

しかし、銀座の街は
昔の雰囲気を今も持ち続けている。
浮き立つ地_c0135543_9571617.jpg

それは、”銀座マン”が
脈々として持ち続けてきた心意気、
”銀座は日本のショールーム”にあるのだろう。

そんな事を考えつつ
心地よい汗をかきながら
クリスマス近い銀座の街の
独り歩きを楽しんだ。
by shige_keura | 2009-12-14 10:02 |
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