フェルプス君が亡くなった、
3月14日、享年84歳である。 フェルプス君といえば Good Morning Mr.Phelps、 (お早うフェルプス君) あの「スパイ大作戦」のリーダー、 演じるはピーター・グレーブスのことである。 1967年に始まった人気テレビシリーズ、 5人の男女が不可能に思える任務に立ち向かう、 放映日が来るのを楽しみにしていたものだった。 巻頭、謎の当局が重厚な声で リーダーのフェルプスに指令を与えるのだが、 あの御馴染みのセリフを 英語で紹介してみよう。 何故ならば日本語版は知っていても オリジナルはご存じない方が多いだろうから。 Good Morning Mr.Phelps As always,should you or any of your IMF to be caught or killed, the secretary will disvow any knowledge of your actions. This recording will self-destruct in five seconds. Good luck,Jim. 「お早うフェルプス君、 例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ或いは殺されても 当局は一切関知しないからそのつもりで。 尚、このテープは自動的に消滅する。 成功を祈る、ジム」 尚、IMFとはImpossible Mission Forceの略であり 彼等5人のチーム名である。 最高視聴率25%を記録した人気シリーズ その面白さは危険な任務を 5人のチームワークで 遂行する所にある。 沈着冷静なリーダーのジム・フェルプス、 電気工作の達人、バーニー・コリアー 変装の名人、ローラン・ハンド、 モデル出身美貌のシナモン・カーター、 力自慢のウイリー・アーミテージ、 この5人のキャラクターが絶妙だった。 そして吹き替え声優も豪華な顔ぶれだった。 リーダーには若山弦蔵、 指令の声が大平透、 ローラン・ハンドに納谷悟郎 シナモン役は山東昭子が其々担当していた。 これに比べると、後年映画化された「ミッション・インポッシブル」は テレビの「スパイ大作戦」とは似て非なるものだった。 「ミッション・インポッシブル」には 「スパイ大作戦」の人間臭さはまるでなく 無機質の主人公、イーサン・ハント(T・クルーズ)が CG画面の中で暴れまわるだけのものだった。 さて、「スパイ大作戦」に話を戻すと 5人のメンバーの中で 私のご贔屓が変装の名人ローラン・ハンドだった。 扮する、マーティン・ランドーを初めて認めたのが ヒッチコックの傑作、「北北西に進路を取れ」の時だった。 テレビに先立つ1959年公開の作品で 冷徹な殺し屋に扮したランドーは 一度見たら忘れられぬ不気味な瞳をたたえ なんとも抜群の存在感を示していた。 彼はその後も映画界で活躍し続け 2度のアカデミーノミネートの後 1994年の「エドウッド」で念願のオスカーを獲得した。 尚、彼は「スパイ大作戦」の美女シナモンとは 実際の夫婦であり今も2人お元気で暮らしている。 「スパイ大作戦」のチームワークの良さには こんな秘密も隠されているのだ。 いままた、懐かしい俳優が去ってゆく。 Good-by Mr.Phelps, Thank you very much
by shige_keura
| 2010-03-17 10:53
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