春の食材は様々あるが
山菜はいまだに季節を感じる 最右翼のものだろう。 山ウド、タラの芽、ゼンマイにコゴミ そして今日の主役の蕗の薹 最近は栽培物が台頭してきたとは言え 店頭に並ぶと1回は食したい衝動に駆られる。 中でも蕗の薹には 一際思い入れを感じる。 それは1997年から6年間過した金沢の時、 早春の野原で蕗の薹を摘む楽しみを味わったからだ。 まだ日陰には白いものが残っている野原 地面から顔を出している蕗の薹 その新緑の色も相まって 生命の息吹を感じたものだった。 摘んだ蕗の薹を天麩羅にして 加賀の地酒と共に味わう 古都金沢ならではの楽しみだった。 上の画像は 22日上越苗場からの帰り道 三国街道の月夜野で求めたものだ。 これだけの量で お値段僅かの110円! これは驚きだ!! さて帰宅後の翌日 早速天麩羅にと思ったものの 生憎予定外に独りとなってしまった。 独りで天麩羅は手間が掛かるし 私にとっては荷が重い料理だ。 そこで思いついたのが”山菜蕎麦”ならぬ ”山菜スパゲッティ”である。 これなら至極簡単に作れるし 不味くなるわけはない。 食材は蕗の薹、スパゲッティの他には ベーコンと粉チーズだけ、 但し、粉チーズと言っても パルメザンチーズの塊を使うこと。 最初から粉の場合と比べると 香りが天と地ほどにも違う。 茹で上がったパスタに フライパンで炒めた ベーコンと蕗の薹を絡め あとは粉チーズを振り掛けるだけ! 蕗の薹のほろ苦さと 濃厚なパルメザンチーズの香りが 一首独特の風味を醸し出している。 苦さと言っても千差万別 ゴーヤの苦さが駄目な私だが 蕗の薹の苦さは美味しく感じてしまう。 ゴーヤの苦さには ある種のしつこさ、執念深さを感じるが 蕗の薹の苦さにはそれがない。 一過性のサラッとした苦味 それはあたかも春の若さ、 命の芽吹きを象徴しているようだ。
by shige_keura
| 2010-03-27 11:20
| 食
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