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危険な任務 -3-
部屋に入っていった後の話は
くどくど述べても仕方がない。

そこには件の
目付きの鋭い工作人が居た。

そのとき驚いたことは
バグダッドで過した3日間
私の行動が密かに見張られていたことだ。

見慣れぬ日本人がウロウロされては
工作人にとっても迷惑なことなのだろう。

彼とは都合3回面会したが
その場所はいつも異なっていた。

必要情報を入手し
ベイルート行きの飛行機に乗り込んだ時は
正直言って”ヤレヤレ”の思いだった。

その情報がどれほど役にたったかは知らないが
何千台という某社の自動車が
日本からイラクに向かった事は確かである。

そんなことより
忘れられぬのが
当時のバグダッドの町の表情だ。

町は活気に溢れてはいたが
ベイルートと比べれば
そこは貧困のどん底だった。
c0135543_17275061.jpg






配給の卵を手に入れようと
長蛇の列をなす人々。

食料品店の店先には
客寄せの空箱ばかり
買いたいものどころか
買うものが無いのだ。
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それに比べれば
ホテルの食堂は贅沢だ。

と、言っても
食べられるものは
パサパサのローストチキンだけ。

ビールは無かったと思う。

10日間の滞在中、コカコーラで
毎日毎日、鶏肉を胃袋に流し込んだ。

今思えば夢の中の出来事の様でもあり
昨日の事の様でもある。

その後、イラクは確かに石油で富を手に入れた。

そして、繁栄と共に
フセインの独裁政権の誕生と崩壊。

現在はテロリストの暗躍により
危険と隣り合わせ街、バグダッド。

僅か35年の間の出来事だ。

こうして見るとイラクは富を手に入れた代償として
危険を招き入れたのかもしれない。
c0135543_17301451.jpg

国の舵取りとはなかなかに難しい。

それが急激に繁栄を目指せば目指すほど
そこかしこに軋みが生じるもののようだ。

最後にバグダッドを思い出させるきっかけとなった映画、
「ハートロッカー」について一言つけ加えよう。

アカデミー史上女性監督として初めて
作品賞、監督賞を受賞しただけのことはある。

キャスリン・ビグローは
感傷に押し流されずに
淡々とバグダッドの今を映し出し
危険で過酷な爆弾処理を
感情を押し殺すかのように追っていく。

思っていたほどの残酷な場面も無く
こけおどかしのサプライズも無い。

その意味では素晴らしい映画であることは確かだ。

しかし、映画とはもっと明るく、楽しく
そして感動的であるべきだ。

結局はこのような映画が世に出る原因となった
今の世の中に責任があるのだろう。
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by shige_keura | 2010-05-15 17:01 | | Comments(0)
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