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頂上決戦   前編
5月31日、快晴の神宮球場
早稲田と慶應による大一番が
午後1時から行われた。

早慶戦の歴史的第1戦が行われたのは
1903年11月21日に遡る。
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以来、世界三大学生スポーツの一つとして
日本の特に早慶学生の強い想いが込められた
特別な試合となっていった。

                (早慶戦第1戦、両軍の選手達)
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東京六大学野球のリーグ戦
普通はダブルヘッダーで組まれるが
早慶戦だけは1試合のみ。

更には前シーズンの成績に関係なく
リーグ戦最終試合、即ち”オオトリ”を努める。
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ベンチも1塁側早稲田、3塁側慶應の固定、
とにかく早慶戦だけは別格なのだ。
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107年の早慶戦の歴史
どちらか勝ったほうが優勝!
いわゆる頂上決戦が行われた例が過去8回ある。

そのなかで記憶の中で
今でも鮮明に覚えている決戦が2回。

ひとつは1960年秋の
今でも語り継がれている6連戦の死闘である。

慶應が優勝まであと一歩と迫るのだが
早稲田の堅守に阻まれ
結局は早稲田、安藤投手の6連投の前に涙をのんだ。

それより前の1955年秋の早慶戦
こちらの方は更に強烈な記憶となって残っている。

1勝1敗のあとを受けた第3戦、
慶應のマウンドにはエースの藤田元司、
1年春に優勝の経験はしたものの
自らの手で優勝をかち得たことがなかった彼にとって
最後のチャンスの訪れだ。

延長戦にもつれ込んだ決勝戦
11回裏の打席には早稲田スラッガーの森徹、
早慶戦になると不思議と打つ男だった。

森のバット一閃
高く舞い上がった打球は慶應応援席へ、
このときから藤田には
悲運のエースの名前が終生つきまとうこととなる。

このように、私の記憶の中の頂上決戦は
常に早稲田の勝利が結末であった。

従って、切符を買う為に
朝から行列に並んでいるときから
余り良い予感はしていなかっのは事実である。
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何しろ、早稲田には斉藤、大石、福井と
プロ球団垂涎の的の好投手3人がいるのだから。

一方の慶應は新たな春のシーズンを迎え
リーグ戦で勝ち星を記録した投手は一人もいなかった。

下馬評では早稲田有利!
至極当然であった。






試合開始の15分前、
シートノックは早稲田から慶應へと移っていった。
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このとき印象的だったのが
今年から監督として就任した
68歳江藤省三氏の悠々迫らずの雰囲気だった。

巨人、中日の選手、コーチとして
プロの修羅場をくぐり抜けてきた江藤さん、
学生との触れ合いを心から楽しんでいる様子だった。

ノックのリズムが良い、
江藤さんは選手の緊張をほぐすように
時折おどけた仕草で笑いを誘っていた。

江藤さんの更に良いところ
それは歩く姿、立ち姿
すべてに様になっていることだった。
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江藤省三といえば兄、慎一に比べ
プロでは全く目立たぬ存在だった。

「名選手必ずしも名監督ならず」
現役時代の実績からは想像もできぬほど
江藤さんは新監督とは思えぬ
貫禄と落ち着きを漂わせていた。

選手達も大一番を控えている悲壮感はどこにもなく
祖父の年に近い新監督を怖れもせず、疎遠とも思わず
良いまとまりを感じさせていた。

早稲田の先発は予想通り斉藤、
第1戦で好投するも2失点で敗戦投手、
キャプテンとしてまなじりを決してマウンドに上がったことだろう。

一方、慶應の先発メンバー
江藤さんは思い切った手を打ってきた。

リーグ戦常に3番を打ってきた渕上を1番に
1番の山口を3番に配してきた。

更に、リーグ戦ここまでノーヒットの竹内(一)を
6番でスタメンに起用してきたのである。

もうひとつ球場を見回して意外な感に打たれたのは
早稲田の応援団の数の少なさである。

我々の時代を振り返れば
応援団の数は常に早稲田が圧倒していたものだが。

この日に限っては
外野の応援団は慶應だけ
ライト側応援団スタンドは無人の寂しさだった。

3塁側のスタンド、慶應の三色の塾旗、
御馴染みの応援歌の大合唱、
”若き血に燃ゆる者・・・・・・”

1塁側、早稲田のえび茶の校旗が打ち振られる、
合唱は勿論”都の西北、早稲田の杜に・・・・”。

これぞ早慶戦の醍醐味!!
心の高揚が溢れんばかりである。

午後1時定刻、主審の右手が挙がった。

9回目の頂上決戦の火蓋が落とされた。

「プレーボール!」

続きは明日
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by shige_keura | 2010-06-03 10:01 | スポーツ | Comments(2)
Commented by enzou at 2010-06-03 16:28 x
一緒に見て、銀座で祝杯よかったですね!!!
久方ぶりに野球で感動しました。
Commented by shige_keura at 2010-06-03 21:48
enzouさん、コメント有難うございます。

なんて言ったってサッカーより野球!
野球もプロより学生野球ですよね!!

久しぶりのこの感動、
筆舌に尽くせぬほどの清清しさがありました。
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