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A summer place (開会式に想うこと)
7日の日曜日、朝9時テレビを点ける。

画面から耳慣れた音楽と共に
野球場のメッカ、甲子園が映し出されてきた。

「そうか!今日から始まるのか!
 夏の大会が!!」

出場校49校の生徒が
誇らしげに行進している。

足を高く上げて一糸乱れず
真っ直ぐに前を見据え、
彼らの胸の高鳴りが聞こえてくるようだ。

厳しい地区予選を勝ち抜いて
念願の甲子園の土を踏みしめている彼等、
どの表情も充足感に満ち溢れている。

その一方では
次の目標”深紅の優勝旗”を手にしたい、
それが行進している全員の想いなのだ。

ところが、あと2-3時間のうちに
少なくとも1校の夢が砕け散る
初戦敗退の辛い現実が待ち構えている。






最近の恐らく日経新聞だと思うが
興味深いコラムが目を引いた。

そこにはこう書かれていた。

「全国地区予選、4,000を超える高校の中から
 甲子園に集うのはたったの49校。
 そして、その中から優勝するのはたった1校だ。

 即ち、夏の高校野球は
 ただ1校を除いては
 挫折を味わう為にあるものなのだ」

確かにその通り!

総ての高校、球児全員が
挫折を少しでも先延ばしにしたいと願っている。

そのために、チームの勝利に向って
ユニフォームを泥だらけにし
白球を追い、くらいつき、
ベースに向って猛然と滑り込んでいく。

しかし、大会が進行するにつれ
挫折に打ちひしがれる球児の数は増えていく。

そして決勝戦の試合終了のサイレンが鳴るとき
1校を除く4,000を超える高校
何万人にものぼる球児が辛い挫折を味わうのだ。

挫折は辛く厳しい、
が、しかし、高校球児にとって若者にとって
この感慨は今後の人生を送る上で
天が与えてくれた最高の配剤なのだ。

だから、挫折とは決して恥でもなければ
怖れるものでもない。

甲子園の観客、テレビの前のファン全員が
そのことを知っている。

だからこそ敗者への拍手は
勝者へのそれを上回っている。

それは挫折を味わった若者が
それを逞しく乗り越えていくための
激励のエールなのである。

今日の山中の空は青く高い
すこし秋の気配が忍び寄ってきたようだ。

数日後の決勝戦、
そのときには秋の足音が聞こえてくるのだろうか。
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by shige_keura | 2010-08-15 22:08 | スポーツ | Comments(0)
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