現在のメジャーリーグ、
カレッジ出身の若きエース台頭の理由は 大学野球部の環境整備に他ならない。 今、カレッジの野球環境の素晴らしさは マイナーリーグをはるかに凌ぎ メジャーをも上回っていると言われている。 例えばムッシーナ投手を生んだスタンフォード大学には 野球専用スタジアムの他 三つのサブトレーニング場と ウエイトトレーニング場を備えている。 又、学生を指導する体制も充実している。 その一つの理由は アメリカでは日本のようなプロアマ規定が無いので 昨日までメジャーの選手、コーチ、監督等が カレッジで野球部を指導することが出来る。 更にはマイナーと比べ 野球シーズンの期間も中身も濃い。 マイナーシーズンは春からスタートして 半年足らずで終了してしまう。 それに対してカレッジは 2-6月の金属バットで戦う正式シーズンが終わると 8月以降木製バット使用のサマーリーグが始まる。 従って、投手はサマーシーズンに入ると メジャーを睨んだ対木製バット投法を ジックリと研究することが出来る。 カレッジリーグの1チームの選手は僅か35名、 この少数精鋭による競いあいが 選手のレベルを更に引き上げている。 オフの間の基礎練習、 2月の開幕までのオープン戦を通じ ベンチ入り25名、控え10名を巡る 激しい争いが繰り広げられるのだ。 しかし、競争がいかに激しくとも 学生の本分である学業をおろそかにしてはいけない。 カレッジの成績評価はA,B,C,D,Eの5段階だが 平均でCを維持しない限りは 練習に参加することは許されない。 一方では豊かな奨学金制度もあるので 心身逞しく成長した学生が プロの門戸を開いていくこととなる。 観点を変えてみると 「アメリカでの若者気質の変化」が 今の状況を生み出しているとも言われている。 即ち、1960-70年代と比べ 今の高卒若者は精神面の備えが出来ていない。 従って、プロでの荒波を泳いで行く為には カレッジで精神面を鍛えた方が得策なのである。 さてさて、日本に目を向けると プロ野球各球団共に アメリカのプロ球界の マイナーリーグ方式に近づく努力をしている。 一方、日本の大学野球の環境が アメリカを手本としているような話しは聞かない。 プロ球界のエースとなる為には 高卒即プロ入りが良いのか? 大学経由が良いのか? プロアマ規定の問題もあり 今後、日本はどのような方向に向かって行くのだろうか? 参考:「Number」9月2日号、 ”エースの近道はカレッジゲームにあり」
by shige_keura
| 2010-09-29 09:08
| スポーツ
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