1980年代頃より
我が家の自慢料理の双璧が 北京ダックとタンシチュウだった。 海外赴任時の持ち寄りホームパーティ この2品は何処でも大好評だった。 しかし、北京ダックを作らなくなって久しい、 一方、タンシチュウは時折作っているのに。 その最大の理由が 具を包む皮の製作に時間と工数がかかる為である。 それは、今年の8月、 山中湖畔での出来事だった。 娘が持参したトルティーヤに ソーセージをくるんで食べた時のことだった。 トルティーヤとはメキシコをはじめ 中米地方特産の薄焼きパンで 当初はトウモロコシから作られていたが 最近は小麦粉のものが出回っている。 小麦粉のトルティーヤ、 この食感は北京ダックを包む皮にそっくりではないか! これを使えば、あの面倒な皮作りの手間が省ける。 早速、トルティーヤを買い求め 続いて御馴染みの日進で アメリカ産アヒルの片身、約400グラムを手に入れた。 本当はフランス産の方が美味しいのだが 生憎と今日は品切れではどうしようもない。 自家製、お手軽北京ダック奮戦記は 次の通りである。 先ずはアヒルを解凍し 塩、山椒、酒をまぶし フライパンで焼き上げていく。 徐々にアヒルの皮が焼けはじめ 香ばしい香りが台所に漂い始める。 中まで火がほど良く通ったら 冷めぬうちに胡麻油と蜂蜜を塗り 暫くおいて置く。 その間、タレのミソと 肉と一緒に挟むネギとキュウリの繊切りを用意する。 中華鍋に油をタップリ目にいれ 150度程度でアヒルを入れ オタマで油を特に皮の部分にかけまわし パリッと仕上げていく。 ここがカリッと、パリッと仕上がらぬと 折角の北京ダックが台無しだ。 ほど良く色づき、表面がパリッとしたら 油から引き揚げて 食べやすい大きさに切り揃える。 中華料理店の北京ダックは 時として皮だけしか食べさせぬが 肉も一緒に食べた方が断然美味しい。 フライパンで温めたトルティーヤに アヒル、ネギ、キュウリ、 そしてミソを塗り巻き込んでいく。 このへんから生唾が出てくる。 味のほうはどうか?? トルティーヤの方が若干厚めであり 一段とヴォリューム感があるが これこそかつての我が家の自慢の味である。 もう1本、もう1本と手を伸ばす。 トルティーヤの皮がどんどん減っていく。 北京ダックを腹一杯食べられるのも 我が家だからこそである。 いやはや、食べた!食べた!!
by shige_keura
| 2010-10-11 10:25
| 食
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