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師走の北陸路  (福井と加賀の名刹)
北陸は仏教王国と呼んで過言で無いほど
由緒ある寺、全国にその名を轟かせる名刹が多い。

その中でも真打格なのが
福井にある永平寺である。
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曹洞宗の宗祖、道元が
1244年に開いた永平寺は
総持寺と共に宗派を束ねる大本山の役を担っている。
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金沢に暮らしている間
訪れた機会は何度もある永平寺だが
残念ながら冬景色を見たことはなかった。
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地元の人々は異口同音に言う。
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「永平寺の良さが一番出るのは冬だね!」

雪に覆われた過酷な自然環境を目の当たりにすると、
厳しい修行僧の生活が実感として理解できるからだ。
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朝は4時に起床、
夜の10時までの間、
毎日毎日、心と身体の鍛錬を続ける。

今尚、山奥を感じさせる場所だが、
その昔の寂莫たる雰囲気はいかばかりであっただろうか!

長い回廊、階段を歩くと
スリッパを通してでも
足裏が冷たくなってくる。
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そこを、素足の修行僧が
軽い会釈をしながら足早に通り過ぎていく。

その足音が薄暗い廊下に消えていく。

あとは静けさの音が耳にこだまする。

10日ほど前に降った雪の名残が
厳しい冬の訪れを告げている。
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ここは加賀温泉郷に近くの
那谷寺、真言宗の名刹だ。
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加賀の国では白山信仰、
即ち清らかで白き神々の住む白山に
死後の魂が登って清められ
回帰するという信仰が
昔から根強く浸透していた。
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那谷寺の名前の由来は
982年の花山天皇の行幸に遡る。

その時、天皇は岩窟で輝く観音三十三身を感じ
西国三十三観音の一番、那智と
三十三番、谷汲から一字づつ取って
那谷寺と名付けたのだ。
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この寺は、遊仙郷と名付けられた岩窟が
数多く存在している。
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その昔、人々はその岩窟の出入りを繰り返し
白山を遥拝することによって
自分の罪が洗い清められると信じていた。
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この寺の最も綺麗な季節は紅葉のとき、
庭にうず高く積もった落ち葉、枯葉に
絢爛たる紅葉を偲ぶことが出来た。
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「石山の 石より白し 秋の風」
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これは元禄2年、当寺を参拝に訪れた
松尾芭蕉の詠んだ句である。

今は北陸の冷たい木枯らしが
時折、木々を揺らせて通り過ぎていくのみだった。
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by shige_keura | 2011-01-06 17:13 | | Comments(0)
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