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球春
”球春”、何と心地よく胸に響く言葉だろうか!

この年になっても、ワクワクした心持になってくる。

”ノボさん”こと正岡子規がこよなく愛した
”ノ・ボール”、”野の球”、
野球の季節の到来だ。

プロ12球団全てが高い目標を掲げ、
開幕に万全の仕上げをすべく
陽光降り注ぐ地に南下していった。

その中には、当然の事ながら
胸弾ませ、顔を紅潮させ
初めてのスプリング・キャンプに参加する
新人選手、ルーキーが含まれている。

恐らく、彼らは新人誰もが抱く不安を胸奥にしまいこみ、
春浅きグランドでプロとしての初めてのスタートを切る。

「果たしてプロでやっていけるだろうか?」

「自分の力は通用するだろうか?」

ところが、そのような不安は微塵も持たず
プロでの自分の活躍に確固たる自信を秘めて
初のキャンプに参加した選手がいた。






時は昭和33年、2月15日の早朝、
彼は兵庫県の明石駅に降り立った。
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卒業試験でキャンプに遅れること2週間、
スーパールーキー、長嶋茂雄は
三等夜行列車の長旅もなんのその、
元気一杯で明石の地を踏んだ。

興奮して迎えたファン、数千人を引き連れ
彼は新人とは思えぬ堂々とした足取りで
先輩たちの練習に合流した。

2週間の遅れがあるにもかかわらず
彼の動きは際立っていた。

長嶋はプロの練習が生ぬるいことに
拍子抜けする思いがした。
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その2日後の夜、
彼は監督、水原茂の部屋を訪ねてこう切り出した。

「プロの練習って、あれで良いんですか?
 立教の練習は倍以上きつかったですが・・・」

水原の一喝が響いた。

「馬鹿やろう!!新人の分際で、
 これが、プロっていうやつだ、
 皆、自分たちで調整しとるんだ」

キャンプ中、めざましい活躍を示す長嶋、
いつしか、彼はプロの世界を甘く見るようになった。
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ところが、オープン戦の対西鉄、
怪童、中西太の強烈な打球が
長嶋の真正面を襲った。

反射神経の鋭い彼をあざ笑うように
打球はグラブをかすめもせず股間を通過していった。

そして、開幕戦、超満員の後楽園、
満を持していた天皇、金田の前に
長嶋のバットはコマのように廻った。

4打席4三振!!!

マウンド上の金田は仁王立ち!

ただでさえ長身の金田が
とてつもなく大きな存在に見えた。

「どうや!!長嶋、思い知ったか!!
 これがプロっていうもんや!!」
 
プロの凄さ、プロの怖さである。

今年の新人、
かつての”ハンカチ王子”こと斉藤佑樹のほか
大石、福井、澤村等々、投手で逸材が揃った。

昔ほど、プロとアマに違いが無くなった今、
彼らはそれなりの活躍は示すだろう、
それが彼らの描いた期待値と同じであるかは別にして。

しかし、最も怖いのが怪我、故障である。

特に最近の投手を見ると
好投手といえども2,3年で壊れる人が多い。

競馬界は”無事是名馬”であると同様
プロ野球も”無事是名選手”である。

長嶋しかり王、野村、張本、小山も同様、
そしてイチローも同じ、
皆、怪我に強く、故障しない。

今年、期待され騒がれている新人たちも
どうか、プロは長距離レースの積もりで
無理をせず、自分のペースを守って
長くプロ野球で活躍して欲しい。

憧れのヒーローとして長くファンの心に刻まれる、
そのような逸材が沢山いるからこその願いである。
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by shige_keura | 2011-02-04 15:48 | スポーツ | Comments(0)
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