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馬場は近いか?遠いのか? -2-
それは、何気なく家の本棚を見ていたときのことだ。

あるところで視線が止まったその先に、
「堀部安兵衛」池波正太郎とあるではないか!
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そうだ!池波さんは堀部安兵衛を
小説に、そして新国劇の舞台に取り上げている。

その時の舞台で、安兵衛を演じたのが
新国劇の至宝、辰巳柳太郎だった。

池波氏が演出した「決闘、高田馬場」によれば
彼自身このように回想している。

「いよいよ、牛込天龍寺谷町の浪宅から
 安兵衛が高田馬場に駆けつける場面となる。
 ・・・・・・・・・・
 折しも長屋の後ろの天龍寺で朝の勤行が始まり
 木魚の音が急迫し高まるにつれ、
 辰巳の安兵衛が飯に湯をかけては食い、
 食っては湯でながしこみはじめると・・・・・

 ”うわー・・・・”、客席大喜びとなった。

 飯を食い終えて、外に飛び出し、
 大刀を引き抜き、井戸水を口に含み、
 これを刀の柄に吹きかけて
 猛然と高田馬場に向って・・・・・・」

そうか!そうだったのか!!
何と!安兵衛の家は
八丁堀ではなく牛込天龍寺裏にあった。

天龍寺は今でも新宿南口、
高島屋前に存在している寺である。

ここからならば、馬場までは
2キロほど、話は合う!

とにかく事のついでに
自分の足で確かめてみよう。






先ず向った先は
地下鉄日比谷線、八丁堀駅のそば、
亀島橋袂にある石碑である。
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良く読んでみると、
実に文章が曖昧であることがわかる。

すなわち、安兵衛が仇討時
この八丁堀に住んでいたとは書いていない。

しかし、前後の脈絡から
八丁堀に住んでいたと理解してしまう。

次に地下鉄で向ったのは
早稲田駅、目的地、高田馬場駅のひとつ手前だ。

その理由は、駅近くの夏目坂下にある酒屋が
安兵衛が喉の渇きを癒す為に
枡酒を呷った所であるからだ。
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その店、「小倉屋」は江戸時代から
300年以上も続く老舗なのだが
現在の看板、”KOKURAYA”からはその
歴史の重みの気配は微塵も窺えない。
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この店の当主、15代目が
今でも店に伝わる安兵衛が呷った枡を
大事に保管しているというような
嘘かまことかの話しが伝えられている。
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目の前の標識は”馬場下町”
即ち馬場まではだらだらとした上り坂が待ち構えている。

いくら酒豪とは言え
こんな所で酒を呷る暇は無いだろう。

喉の渇きを多少は覚えた拙者は
自動販売機で買った”おーいお茶”をひと飲み!

目指す高田馬場に”ひた歩いた”のだった。

以下、次号へ続く。
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by shige_keura | 2011-02-12 10:06 | | Comments(0)
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