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ヒエルトの大冒険  -4-
スイスには日本の富士山よりずっと高い
4,500メートル以上の山が幾つもあった。

ところが、今度連れて行かれた国では、
最も高い山がたった322メートル!
               (右側の北海と左側の堤防でせき止めた湾、
                海水面の高さの違いに注目!!)
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だから見渡す限り真っ平ら、
というか、海抜ゼロメートル以下の所が沢山ある。

ビックリしたのは自動車の窓から見上げると
船が航行していた時だ!

道路脇に高い高い堤防があり
堤防と堤防の間に幅広い運河があって
大きな船が通ってるんだ。

滅多にお目にかかれぬ光景さ。
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ここは、オランダ、
スイスに比べ変化の乏しいこと!

それに、食生活に執着していない国民性なので
ヒエルトとしても余り、力の発揮する場がなかったんだ。

ここで、僕はすごく寂しい思いをした。

今までは家族と同じ家で生活できたのだけど
ここでは庭に有る物置に入れられてしまったんだ。

おまけに、この国は天気が悪くて悪くて、
毎日のように雨が横殴りで物置を叩く。

暗い、夜なんかはお化けでも出るんじゃないか??!!
それはそれは怖かったんだ。

家族の人たちもスイスの時と比べ
少しばかり元気がないみたいだった、
いくら長い冬の後の花の季節が綺麗だからといって。
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それに、この家の人たちは、皆食いしんぼうだから
美味しいものが食べられなくて
ションボリしてたんじゃないかな。
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そんな或る日の夕食時、
珍しく華やかな会話が物置にまで聞こえてきた。

今や高校生になった下の娘の叫ぶ声が聞こえた。

「やったねー!!」

続く言葉で、僕の心も躍ったんだ。

「本当にローマに住めるのーー!」

エ―ッ!! ローマだって!!!

諦めていた故郷に戻れるのかー!!!!





1995年春、僕は記念すべき2度目の里帰りをした。

あたかも、古代ローマ、コンスタンティヌス大帝が
凱旋したときのような晴れがましい気持ちだったんた。
               (下の娘も晴れて高校卒業)
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故郷、ローマの話をするときは
僕はいつも鼻高々になる。

ここには、何でもある。
               (カソリックの総本山、サン・ピエトロ大寺院)
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古代から、中世、近世、そして現代、
ヨーロッパの人たちの心のふる里、
それがローマなんだよ。
               (法皇を守る城、サン・タンジェロ)
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だって、いいかい、
歴史上の最強の国がローマ帝国さ、
そして、今もなおG7のオリジナルメンバーとしてのイタリア、
その国の、首都として君臨してるんだぜ。

こんな都は世界中探してもあるわけがない!

まさに「全ての道はローマに通ず!」なんだ。

ローマに比べれば、ロンドン、パリなんて
図体ばかりでかい洟垂れ小僧さ。

家族にも僕の気持が伝わったみたいで
本当に嬉しそうな毎日を送っていた。
               (コインの霊験あらたかなトレビの泉)
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美味しいイタリア料理、遺跡や美術館巡り、
季節の花が咲き乱れる中でのドライブ、
そして、勿論ショッピング!!!
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楽しそうだったなー!!

ところが、2年半ほど経ったとき、
僕を恐怖に陥れる事件が起きた。

ついに、この家の人たちが日本に帰るらしい。

日本人は何と落ち着かぬ人たちだと思ったよ。

だけど、僕にはもう赤道を越える気力はない。

そんな僕の気持を察してくれた家の人は
ローマで別の日本人を探してくれた。

その時の僕の気持は複雑だった。

長年、一緒に暮らした人たちとの辛い別れ、
一方では故郷に留まれる幸せ、
泣きたいような笑いたいような気分だった。

ここで、ヒエルトの大冒険は終わる。

ここまで足掛け17年余、5か国、6都市を巡ったんだ。

親戚縁者多いといえども
こんな経験した仲間は少ないんじゃないかな?

波乱万丈、行く所、行く所、
今から考えれば、「住めば都」さ。

ところで、あの日本人の人たちはどうしているだろうか?

あの頃の年齢を考えると
相当な爺さん婆さんになってるはずだ。

こっちにいた頃は、結構酒飲んで
そのまま運転していたけれど
まさか、そんな無茶、日本でやってないだろうな。

少しは歳を考えて自重しなくちゃ駄目だって。

しかし、何も音沙汰がないのはどういうわけだろう?

「便りが無いのは良い便り」なんて言うけれど???

連絡ぐらい呉れたっていいじゃないか、
長年、苦楽を共にした仲なんだから。

これじゃ、愚痴のひとつも言いたくなるよ。

「なんだよーー、僕より冷たいのかよーーー」
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by shige_keura | 2011-10-01 11:10 | | Comments(0)
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