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映画の中の酒 -ボンドと言えば・・・(前篇)-
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007、ジェームズ・ボンドの酒と言えば
この決めゼリフ、「Vodka Martini, shaken not stirred」だ。
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普通ならば、ジンベースでステアするマティーニなのだが、
ボンドの注文は、
「ウォッカマティーニ、ステアせずにシェークで頼む」

このセリフが、初めて007シリーズの映画で登場したのが
第3作目の「ゴールド・フィンガー」である。

悪の巨魁、金の亡者、ゴールド・フィンガーに捕えられ、
自家用機でスイスからアメリカへの旅の途中、
極めつけボンド、ショーン・コネリーの発したセリフだ。
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以来、ボンド役者の殆ど全てが
決めゼリフのもとにドライ・マティーニを口にする。

ところが、ボンドの指定するドライ・マティーニは
これだけでは無いことが分かった。





イアン・フレミングが
007シリーズを書きだしたのが1953年
その第1作、「カジノロワイヤル」に
更に特別なマティーニが登場する。

この作品のハイライトはカジノでの大勝負、
ここでボンドの口から出た言葉がこれだ。

”Three measures of Gordon's, one of Vodka,
half a measure of Kina Lillet.
Shake it very well until it's ice-cold,
then add a large thin slice of lemon-peal.
Got it ?”

「ゴードン・ジンを3オンス、ウオッカ1オンス、
 キナ・リレをハーフオンスだ。
 冷たくなるまで、よくシェークし、
 大きめのレモンピ-ルを添えてくれ。
 出来るかい?」

実は、このセリフ、
日本で話題となったのは割と最近、
2006年に映画が公開された時の事だった。

何故か、初作「カジノロワイヤル」のみ
版権の関係で映画化が遅れたからである。

公開後、このマティーニは
ボンドが真から愛した女性の名前を取って
「Vesper Martini」(ヴェスパー・マティーニ)と名付けられた。
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尚、Kina Lilletとは、
当時、フランスのLillet社が細々と造っていた
ヴェルモットの一種である。
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何故、細々と造っていたかと言うと、
日本を含む多くの国へは輸出出来なかったためだ。
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即ち、Kinaとはキニーネ、
マラリアの特効薬として知られ
日本では劇薬扱いの取り扱い注意品目なのだ。

しかし、凝りに凝ったカクテルを何故、登場させたのか??

以下、明日に続く
by shige_keura | 2012-02-20 10:58 |
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