またまた、桜の事ばかりで恐縮だが、
1980年代半ば、恵比寿に住んでいた私にとって 目黒川に対して良いイメージは全くなかった。 1960-70年代、 目黒川は暴れ川の異名通り 台風、暴風雨の季節は暴れ回った。 (1960年代初頭の目黒川の氾濫) これ以上の被害は容認できぬ。 そこで、区は抜本的に 護岸工事に取り掛かり 併せて桜の木々の植え替えも実施した。 だから、我々が恵比寿に住んでいた頃は 目黒川の丁度護岸工事と重なっていたのだ。 すなわち、目黒川は暴れはしなかったものの 逆に流れは滞り塵芥の溜まった汚れた川だった。 春夏秋冬何時の時も川は異臭を放ち 次女は息をつめて目黒川のそばの小学校に通っていた。 汚くて臭い、それが目黒川だった。 ところが、今は工事の努力の結果目黒川は蘇り、 清流が流れる中を水鳥が憩う美しき川に変貌した。 更には1985年に植え直した桜の木々が育ち 今や、都内有数のお花見スポットとしてブレークしている。 通りの両側にはカフェ、レストラン、ブティックが軒を連ね 若い人たちの行きかうスポットともなっている。 目黒川は見事に蘇った。 都市計画の素晴らしい成功例だ。 ここのお花見の良いところは 川面に垂れた桜花を見下ろすこともできるし 青空に向かって咲き誇る桜を見上げることもできる。 更にはハラハラと散る桜が 清流を流れて行く様も堪能できる。 水を流れる桜を追っていくと 駒沢通りを過ぎた川面は ピンクの花びらを敷きつめた絨毯となる。 ここで、一旦流れが緩やかになる為だ。 「何-ーー、あれー!!」 「こんなの見た事ないーー!!」 あちこちから嬌声が上がる。 本日は4月10日の朝、夕、 雨模様の11日の朝、 都合3回の目黒川お花見を楽しんだ。 風に揺れて桜が舞い散る。 散った桜を川面に浮かべ 目黒川は流れて行く。 桜が終われば新緑の季節、 1年で最も美しき時がもうすぐ始まる。
by shige_keura
| 2012-04-11 11:31
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