7月16日、日経のコラムに
珍しくも地方競馬の騎手の話題が掲載されていた。 「金沢競馬所属の日本最年長騎手、 並びに 最年長勝利(62歳9か月)を記録した 山中利夫騎手が昨日引退しました。 17歳でデビューしてから現役生活45年、 通算騎乗回数、17,116戦、2,812勝でした」 へーー!山中騎手は未だ現役だったんだ!! 1997年から約6年の金沢暮らし、 ひそやかな楽しみは金沢競馬場詣でだった。 日本海ほどちかくの河北潟、 昔は広々とした湿原地帯だったのだろう。 スタンドの観覧席の真正面に北陸の山並みが連なり、 まさに、地方競馬の醍醐味を味あわせてくれる。 故山口瞳氏の名著、「草競馬放浪記」によれば、 「金沢競馬場は立地条件、雰囲気、 そしてレースの見やすさ、 どれをとっても日本一の地方競馬場である」 更には、当時(1997-2003)は 珍しくも二人の女性ジョッキーも活躍、 華やかな雰囲気も漂い、 暇さえあれば通ったものだった。 その時、既に山中騎手は50代半ば、 既に金沢の最年長騎手であり、 騎乗回数こそ多くは無かったが 堅実無比なレース運びは信頼性が高かった。 小柄なジョッキーの中でも更に小柄 ずんぐりとした体型、背を丸めて 馬を追う姿は、まさに職人の風情だった。 ところで、63歳の引退とはどのような意味があるのだろうか? 同じ地方(公営)競馬では 川崎の鉄人と言われ、生涯7,153勝した 佐々木竹見騎手が引退したのが60歳。 中央競馬に目を転じると、 シンボリルドルフで大活躍した 岡部幸雄騎手は56歳引退、 これが中央競馬の最年長記録である。 名人と言われ、未だに現役の武豊が43歳、 最近の衰えぶりから察するに 50歳まで現役を続けることが出来るだろうか? 山中騎手の63歳現役引退、 この息の長さは驚異的な事なのだ。 山中さん、本当にお疲れ様でした。
by shige_keura
| 2012-07-20 13:03
| スポーツ
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