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悪魔の囁き
今年は日本に洋式競馬が誕生してから150周年になる。
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最初に洋式競馬が行われたのが文久2年(1862)
場所は横浜の現在で言う、中区、
居留外国人によって行われたのが競馬元年だ。
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翻って、我が身を顧みると
馬券に手を染めてから間もなく50年、
長いようで短い競馬人生に思える。

その間、馬を愛した著名な文士、文化人の
味わい深い文章に接してきた。

山口瞳さんの「草競馬放浪記」、「名人・森安引退す!」、
阿佐田哲也さんの「フジイサミの双眼鏡」、
赤木駿介さん、山口瞳さん、渾身の共著・「日本競馬論・序説」、
どなたの文章にも馬に、競馬に懸ける愛情が窺えた。
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競馬の魅力にのめり込んでいった昭和40年代、
報知新聞の週末競馬欄を読むのが楽しみだった。

競馬予想は専門誌で十分事足りるので
一般スポーツ新聞を買う必要はないのだが
買わずにはいられぬ大きな理由がある。

それは、魅力いっぱいの二つの競馬エッセイが
掲載されているからだ。

ひとつは、古山高麗雄さんの「悪魔の囁き」、
もうひとつは、寺山修司さんの「風の吹くまま」であった。





個人的な好みから言えば
後者、「風の吹くまま」の方が際立っていた。

寺山修司さんの文中に、
なにげなく挟む詩を詠んだ時
人生・競馬の新参者の胸にハッと響くものがあった。

「涙を馬のたてがみに、心は遠い草原に」

「振り向くな! うしろには夢が無い」

「花と咲くより踏まれて生きる、草の心が俺は好き」

「くよくよするな 人生ならば
 やがて花咲く 春が来る」

一方の古山高麗雄さんのエッセイ、
内容よりもタイトルの説得力が強かった。

「悪魔の囁き」!!!!、
競馬に限らずギャンブルに手を染めた方ならば
この言葉は胸に迫る筈である。
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「そうなんだよな、あれが悪魔の囁きだったんだよな」

競馬場、府中でも中山でも、どこでも、「悪魔の囁き」が
最も聞こえてくる危険地帯がある。

それはパドックの真正面にあるト-タライザ-、
瞬時に馬券の配当が読み取れる掲示板だ。

目の前を周回するサラブレッド、
うん! 9番11番が良さそうだ!

これだな!!

そのとき、ふと挙げた視線の先にト-タライザ-の倍率が・・・・、
物陰から、悪魔が囁きかけてくる。

「9-11じゃ、たったの3倍だぞ、
 5-9、5-11ならば最低でも10倍だぜ」

20分後、9番と11番の馬が1,2着で駆け抜けていく。
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握り締めた手の中には5-9,5-11の外れ馬券、
皮肉っぽく笑う悪魔の顔が今日も見えてきた。

競馬を続ける限り悪魔と決別する日は来そうにない。

何故なら、危険地帯は世の常と同じで
堪らなく妖しい魅力を持っているからだ。
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by shige_keura | 2012-11-01 14:51 | スポーツ | Comments(0)
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