1月28日、007最新作、
「スカイ・フォール」を見た後のお話だ。 映画館は元・数寄屋橋沿いにある 元・日劇前、今、マリオンの前にある 元の「ニュー東宝」、今の名前を「有楽座」と言う。 「ややこしや、ややこしや」 「有楽座」と言えば私にとっては 日比谷の映画街での「日比谷映画劇場」と並ぶ両雄、 それが、前の「ニュー東宝」の場所を借りて 昔の名前を名乗っている。 有楽座を名乗る理由はなんなのか? これって混乱しますよね。 東宝関係者のセンスを疑ってしまう。 それはともかく、映画は面白く楽しかった。 特に、半世紀も前から親しんだ007、 昔のいわく因縁を知ってる者には堪えられなかった。 時刻は16時過ぎ、冬の銀座は暮れかかっている。 ドライマティーニを一杯飲りたい気分だが自重し、 久しぶりの銀座の町をぶらつき、旨いものでも買って帰ろう。 とはいえ、寒い中を長々と歩いてはいられない。 自然と足が向かったのが「ピエール・マルコリ-二」、 ブラッセルに本店を構えるチョコレートの名店だ。 今は季節ではないが、 この店のチョコレート・パフェの旨い事! 芳醇な味わい、チョコレートの豊かさ、 昼食がわりに十分となる逸品だ。 しかしながら、今日の目的はエクレア???? 何故か、店内の様子が違う。 訳を聞いて「ガッテン、ガッテン!」、 今や、バレンタイン一色、ケーキに眼は向けていられないのだ。 当てが外れてお店を出ようとした時、 「ク―ベルチュールは如何でしょうか?」の声が掛った。 「何? ク―ベルチュール、そりゃなんだ?」 目の前のショーケースには チョコレートの薄い破片がうずたかく積まれている。 ク―ベルチュールとは成分の厳格な規定は省くが 簡単に言えばココア・バターの含有量の多いチョコレートのこと。 Couvertureはフランス語でもともと、「覆う」の意味であり、 ケーキの繊細なコーティングに使用されたり フランス料理のデザートの洒落たアクセントに使われる。 即ち、特殊用途でありながら香り高いチョコレートのことである。 特に、このピエール・マルコリ-二は 各国のカカオ園から上質の素材を取り寄せ その名も、「Brussels Treasure」(ブラッセルの宝)として近年売りだしている。 家庭で使うお勧めはホットチョコレート。 「そりゃ、いいアイデアだ!」 今年の冬はいつになく厳しい、 ならば「ブラッセルの宝」で身も心も温まろう。 カカオの最も強いヴェネズエラ産、 一般的にお勧めのガーナ産、 ふた袋を包んでもらって、いそいそと帰途についた。 帰ったら、家内にさりげなく 「ク―ベルチュール買って来たぞ」と言おう。 しかし、それまで名前を覚えていられるかな? たとえ覚えていても、なんだか舌がもつれそうだな。 冬の夜の「ブラッセルの宝」、 ホッカホカになることは請け合いだ。
by shige_keura
| 2013-01-30 18:27
| 食
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