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4度目にして初体験 -見えぬ執刀医-
3月12日、メスを入れる日が来た。

耳鼻科手術の順番は3番目、
野球で言えば3番バッター、クリーンアップトリオの一角、
どんなもんだい!! と、言っても単なる強がり。

12時半に呼び出しがかかった。

一見スタスタと歩いてはいたが
心の中は微妙に揺れていた。

日赤の手術室は4階に集中しているらしい。

メスを入れられる部屋へ続くドアがサ-ッと大きく開いた。

大きな大きな広間、両側に番号がふられた手術室が並ぶ、
青い手術着で立ち働く人たち、
脳裏にはかつての人気テレビ、「ベン・ケ-シ―」が浮かんだ。
4度目にして初体験 -見えぬ執刀医-_c0135543_17511821.jpg

Oさんですね。手術室3番にお入り下さい。

順番が3番ならば部屋も3番、
バッター、3番長嶋、背番号3かーー、悪くないね-。

手術室3番の扉が音もなく開く、
こうなったら、入らないわけにはいかない。

何でこんなに多くの医師たちが居るの?

しかし、さーっと見渡す限り、
その中にはお馴染みの耳鼻科の担当医師は見えない。

「サ-、どうぞ、どうぞ、ここにお上がり下さい」
笑みを浮かべた麻酔科の医師が手術台に招く。

小料理屋のお座敷じゃあるまいし、
こっちは笑っている場合ではない。

しかも、目の前の手術台の幅の狭さに驚いた。
4度目にして初体験 -見えぬ執刀医-_c0135543_175275.jpg

こりゃ、全身麻酔でもしてもらわぬと
手術中に床にずり落ちかねない。

このとき、親友のK君の顔が浮かんだ。

彼は3-4年前に全身麻酔で腹部切開している。

あの体型でよくも、この手術台に仰向けになることが出来たな?
ひょっとすると、彼の場合は
特大サイズの手術台を使ったのかな?

「では、これから全身麻酔に入りまーす。
 どうですか?頭が痺れてきたでしょう?」

「(何言ってるんだー??)
 いやー、全然そんなことはないです・・・・・・・
 ggggggggggg-------」








「Oさーん、聞こえますかーーーー」
遠くの方から呼びかける声で目が覚めた。

「手術は順調に終わりましたよ」

??????????????????
全身麻酔とはこのようなものなのか!

あとで思ったことは、新聞を騒がせた政治家たち、
小沢も鳩山も管も、みーんな全身麻酔をしているに違いない。

異口同音に言うじゃないか、
「その件に関しては全く記憶にございません」

ところで、本当に担当医が執刀したのかな??
少なくとも手術前に彼の顔は見なかったし、
あとは、意識不明のまま全ては行われた。

ただ、術後麻酔から目覚めた直後、
誰かが透き通った容器に入った液体の様なもの見せてくれた。

「これが取り除いたポリープです」
この謎の男が耳鼻科担当医だったのかどうか?

すべては深い霧に包まれてしまっている。

病室から運ばれたベッドに移され隣接する部屋でご休憩、
そして、ガラガラと音を立てて7階の病室に帰った。

暫くして家内が病室に入ってきた。

「今、一体全体何時なんだ?」

「4時過ぎよ」

「何、4時過ぎ! ひょェ-――ッ!!
 やはり、手術は2時間半はたっぷりかかったんだ」

2時間の安静後、
歩行チェックOK,視力テストも異状なし、
こうして、合併症にさらされる危険もなく
無事手術は完了した。

ただ、これで終わりじゃないことが
次の日、そして続く日に経験したことで納得した。

それらは、出血、吐き気、頭痛、
そして鼻腔に詰め込んだガーゼの抜き取りである。

ここは、最も気持ち悪いパートであるので
次回のブログで、特に念入りに描写してみたい。

苦手な方は読まないでいただきたい。
by shige_keura | 2013-03-26 08:27 | その他
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