3月12日、メスを入れる日が来た。
耳鼻科手術の順番は3番目、 野球で言えば3番バッター、クリーンアップトリオの一角、 どんなもんだい!! と、言っても単なる強がり。 12時半に呼び出しがかかった。 一見スタスタと歩いてはいたが 心の中は微妙に揺れていた。 日赤の手術室は4階に集中しているらしい。 メスを入れられる部屋へ続くドアがサ-ッと大きく開いた。 大きな大きな広間、両側に番号がふられた手術室が並ぶ、 青い手術着で立ち働く人たち、 脳裏にはかつての人気テレビ、「ベン・ケ-シ―」が浮かんだ。 Oさんですね。手術室3番にお入り下さい。 順番が3番ならば部屋も3番、 バッター、3番長嶋、背番号3かーー、悪くないね-。 手術室3番の扉が音もなく開く、 こうなったら、入らないわけにはいかない。 何でこんなに多くの医師たちが居るの? しかし、さーっと見渡す限り、 その中にはお馴染みの耳鼻科の担当医師は見えない。 「サ-、どうぞ、どうぞ、ここにお上がり下さい」 笑みを浮かべた麻酔科の医師が手術台に招く。 小料理屋のお座敷じゃあるまいし、 こっちは笑っている場合ではない。 しかも、目の前の手術台の幅の狭さに驚いた。 こりゃ、全身麻酔でもしてもらわぬと 手術中に床にずり落ちかねない。 このとき、親友のK君の顔が浮かんだ。 彼は3-4年前に全身麻酔で腹部切開している。 あの体型でよくも、この手術台に仰向けになることが出来たな? ひょっとすると、彼の場合は 特大サイズの手術台を使ったのかな? 「では、これから全身麻酔に入りまーす。 どうですか?頭が痺れてきたでしょう?」 「(何言ってるんだー??) いやー、全然そんなことはないです・・・・・・・ ggggggggggg-------」 「Oさーん、聞こえますかーーーー」 遠くの方から呼びかける声で目が覚めた。 「手術は順調に終わりましたよ」 ?????????????????? 全身麻酔とはこのようなものなのか! あとで思ったことは、新聞を騒がせた政治家たち、 小沢も鳩山も管も、みーんな全身麻酔をしているに違いない。 異口同音に言うじゃないか、 「その件に関しては全く記憶にございません」 ところで、本当に担当医が執刀したのかな?? 少なくとも手術前に彼の顔は見なかったし、 あとは、意識不明のまま全ては行われた。 ただ、術後麻酔から目覚めた直後、 誰かが透き通った容器に入った液体の様なもの見せてくれた。 「これが取り除いたポリープです」 この謎の男が耳鼻科担当医だったのかどうか? すべては深い霧に包まれてしまっている。 病室から運ばれたベッドに移され隣接する部屋でご休憩、 そして、ガラガラと音を立てて7階の病室に帰った。 暫くして家内が病室に入ってきた。 「今、一体全体何時なんだ?」 「4時過ぎよ」 「何、4時過ぎ! ひょェ-――ッ!! やはり、手術は2時間半はたっぷりかかったんだ」 2時間の安静後、 歩行チェックOK,視力テストも異状なし、 こうして、合併症にさらされる危険もなく 無事手術は完了した。 ただ、これで終わりじゃないことが 次の日、そして続く日に経験したことで納得した。 それらは、出血、吐き気、頭痛、 そして鼻腔に詰め込んだガーゼの抜き取りである。 ここは、最も気持ち悪いパートであるので 次回のブログで、特に念入りに描写してみたい。 苦手な方は読まないでいただきたい。
by shige_keura
| 2013-03-26 08:27
| その他
|
| ||||||
ファン申請 |
||