木曜日の夕刻、回診に来た担当医はこう言った。
「明日にでも退院しますか??」 えー、ちょっと待って、そりゃ急だね、 最初の予定じゃ月曜、未だ4日もあるのに。 嬉しい知らせだが、だしぬけに言われても・・・・・・・・、 早々に帰還は目出度いが家で問題発生は困る。 結論として、医師の退院日に1日延泊し、 土曜日に退院することとした。 退院かーーーー、やったね!! 5泊6日と短いが入院は入院、 退院の言葉は胸に響くものがある。 暫く、退院の事を考えているうちに 日本語の妙な難しさを感じてきた。 病院の場合、患者が入る時は入院、 晴れて病院を出る事を退院と言う。 会社の場合は、そこで働くことを決めて入ることを入社、 その会社を辞める事を退社と言うのは誰でも知っている。 そして、毎日会社に行くことを出社、 仕事が一段落して会社を出ることを退社と言う。 前者の退社と後者の退社は字は同じでも その意味は全く異なっている。 更に、気になるのが出社と言う言葉、 字だけ見れば会社から出るとも思えてしまう。 何故ならば、ここに出所と言う言葉がある。 「無事、お努め御苦労さんです」と どこかの親分さんが晴れて出てくるのを出所と言う。 同じ「出」の字でも全く正反対の意味になる。 出社が会社に行くことならば 出所は某所から出てくることを意味している。 その大きな違いはなにかとなれば? ルンルン気分になるのが出所ならば、 気が滅入る人が多いのが出社となるのだろうか?? ところで、交番の派出所に勤務している警官が 毎日そこに行くことは何と云うのだろう? 会社と同じ定義を使えば出所だが・・・・ 先ほどの場合の出所とはまるで正反対になる。 「どうなってるんだ、これは???」 バカなことを考えているうちに 土曜日の退院の日が来た。 家内と長女一家のお出迎え、 さすがに、「お努め御苦労さま」の言葉は無い。 たかが5泊6日されど5泊6日、 日数的には僅かだが 裏庭の桜の蕾は大分開いている。 本年の冬は厳しく長かったので 入所じゃなかった入院時は未だ梅の便りが聞かれていた。 ところが、ここ最近急に暖かくなってきたので 今日のめでたき出所じゃなかった退院の時は 桜が梅を追い越すように咲き始めたようだ。 日本の春を代表する花々、真っ盛りの折も折、 我が鼻の手術をハナバナシく行ったのも何かの因縁か。 ハナハダくだらぬオジンギャグで 「我が闘病」を終えたいと思います。 最後に、私を乗せた車は 南青山のイタリアン・「イル・パッチョコ-ネ」へと直行、 春の雰囲気漂う、ヒラメのカルパッチョからはじまり 美味しい、ピッツァ、パスタを満喫いたしました。 (ヒラメの上に春野菜、そしてカラスミを散らしている) 出来ることなら病院には近づきたくないが、 そういうわけにもいかなくなるのが世の常だ。 どうそ、御同輩の皆様、お身体をご自愛下さいませ。
by shige_keura
| 2013-03-28 18:58
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