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「矢口の渡」しと神霊伝説 -後篇-
戦いの数日後、首謀者・江戸遠江守は恩賞で得た土地に向かう為
因縁の矢口の渡しに差し掛かった。

すると、今まで晴れ渡っていた空が突如かき曇り
稲光と共に凄まじい雷鳴が轟いた。
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逃げ帰る遠江守が振り返って空を見上げると
緋威の鎧に龍頭の兜の義興が
角の生えた白馬にまたがって矢を射かけてきた。
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傷を受け館に戻った遠江守は義興の怨念が乗り移ったのか
7日間苦しみぬいた挙句にこの世を去ってしまった。

この話が人々の間で有名になったのは江戸時代末期、
発明家として有名な平賀源内が福内鬼外のペンネームで書きあげた、
浄瑠璃、「神霊矢口渡」に因るものだった。

以来、明治以降、人形浄瑠璃、歌舞伎の世界で
「神霊矢口渡」は人気演目のひとつとなっていった。
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従って、このお話も多分に源内の創作なのであろうが、
一方では、この矢口渡し近辺には
義興伝説特に雷に因んだ旧跡が多い。








矢口の渡し駅から来た方向に歩くと
ものの5分足らずにあるのが延命寺、
ここは遠江守が義興の攻撃から逃れ逃げ込んだのだが
雷が落ちてお堂が焼失したと伝わっている。
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尚、寺の門の前には
火雷除子安地蔵尊の石塔があり
聖徳太子の作とあるが、如何なものだろうか?
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延命寺のすぐ先にあるのが十寄神社、
義興とともに奮戦した13名の家臣のうち
10名の亡骸を葬ったことで
十騎社とも十時神社とも呼ばれている。
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矢口の渡し駅のひとつ前が武蔵新田駅、
ここにあるのが新田神社、堂々とした佇まいを見せている。
        
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ここは新田義興が自刃して以来
この土地に続く雷の被害から守る為に
義興の霊を新田大明神として祀ったものだ。
               (本殿裏の「御塚」、義興が葬られている)
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新田神社の本殿前には長い矢守が立っている。
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これは、平賀源内が雷から守る為に考案した矢であり、
現在、全国の神社で見かける破魔矢の元祖とも言われている。
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街道を一本入った小道にひっそりとあるのが頓兵衛地蔵、
後に己の非を悔い改めた船頭を祀ったものだが
義興の祟りか?顔が無残にも溶けてしまっている。
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この為、別名「とろけ地蔵」とも呼ばれている。
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次の駅、下丸子に程近くあるのが光明寺、
ここは、義興を陥れた遠江守が苦しみぬいて死んだ場所、
死後、ここに葬られたと伝えられている。
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               (鐘楼裏にある遠江守の塚)
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下丸子駅から多摩川方面にひと山越えると
そこは鵜の木から沼部、川は目と鼻の先だ。

この多摩川沿いに在ったのが中学・高校時代の農園
麦刈、イモ掘りと悪友と共に一日土にまみれた昔が懐かしい。

この近くにあるのが密蔵院、
義興が鎌倉攻めの旗揚げをした場所と伝わっている。
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ここにも又、雷を鎮めるための「雷止観音」が安置されている。
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雷とは無縁の穏やかな春の一日、
新たな発見をしながらの散策、楽しからず哉である。
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by shige_keura | 2013-05-13 08:36 | | Comments(0)
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