3連休のなか日、空は青く透き通り
陽は燦々と射しているが、渡る風は冷たい。 日本海側からは連日雪の便り、 列島はすっぽりと寒気に包まれている。 ここは、青山にあるフレンチ・ビストロ「シェ・ピエール」、 この季節になると恋しくなる店だ。 絶品のブイヤベースもさることながら 本日のお目当ては生牡蠣とジビエ・鹿の肉である。 牡蠣の食べ方は色々あるが 私にとって一番旨いと思うのがフライ、 次がソテー、焼牡蠣と続き 牡蠣鍋には余り食指が動かない。 では生牡蠣の場合はと言うと、 オイスターバ-で1ダースを食べるほどではない。 そこまで好きではないが、 冬の季節には一度ぐらい プリッとした牡蠣にレモンを絞って スキッとした白ワインと共にやりたい。 牡蠣の数も多くは要らぬ、 ほんの2,3個あれば、それで満足なのだ。 青山の「シェ・ピエール」、 そこは全く飾り気のないフレンドリーな店。 御主人のピエールさんと 彼の親戚である日本のマダムが切り盛り、 お二人の醸し出す暖かな空気と 素材の素晴らしさを活かした料理が多くのファンを引き寄せている。 表通りに面した席は、さながらサンルーム、 ぬくぬくとして心地よい。 先ずはお目当ての生牡蠣、 三重県、的矢から取り寄せた新鮮この上もない素材、 月並みな表現だが、 口の中に入れると磯の香りがパーっと広がる。 ここで、思いもよらぬ朗報! いつもは11月で終了する フランスのモンサンミシェルから取り寄せているムール貝が 今年にかぎっては味を保っているので 引き続き入荷しているとの事。 形はさすがに小粒となっていたが かつての欧州の街角を思い起こさせる味である。 海産物と鹿肉の間に出てきたのが、この店独特のサラダ トマト、アスパラ、キュウリ、レタスの上に サッとソテーした茸が載せられている。 茸の味わいとシャキッとした生野菜の 絶妙な取り合わせで口をさっぱりとした後 メインのエゾ鹿が登場する。 「やはり肉はある程度噛み応えが無くちゃね」 このセリフがぴったりと当てはまる まさしく狩の獲物(ジビエ)の一皿だ。 本日は冬の海の幸に続き、 山野の食材の美味しさを堪能した。 言い忘れたので最後に付け加えておこう。 二皿目のムール貝から鹿肉までは どれも一人分を夫婦で取り分けて食べたのである。 この歳になると、流石に我が胃袋も 若干ではあるが縮小化傾向に向かっているようだ。
by shige_keura
| 2013-12-23 22:40
| 食
|
| ||||||
ファン申請 |
||