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島便り -芭蕉いろいろー
芭蕉と言っても「蛙とびこむ・・・」の松尾芭蕉ではなく
青々とした植物、芭蕉のことだ。
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芭蕉は三つに分けられる。

ひとつは「実芭蕉」で食用、すなわちバナナである。
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ふたつ目が「花芭蕉」、字のごとく花としての鑑賞用、
なんとも妙な形をしている。
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最後が今日の主役、「糸芭蕉」、
沖縄の歴史的特産物、「芭蕉布」の材料として使われる。
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名護市から北へ車で小一時間、
大宜見村(おおぎみ)の喜如嘉(きじょか)は
今や需要減少の逆風の中、
芭蕉布の里として知名度維持に努めている。
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芭蕉布は500年以上の歴史を持ち
かつて琉球王国では、大荘園で生産された糸芭蕉から
繊維を取り出し、織物が作られていた。

沖縄の歴史同様、運命の大波に翻弄された芭蕉布は
1972年、沖縄が日本返還された同じ年に
県の無形文化財と認定された。

その陰で芭蕉布の普及に奔走したのが
今でもご健在の平良敏子さん(1921年生まれ、人間国宝)である。
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彼女は戦時中、岡山県で女子挺身隊の一員として過ごしたが
戦後、当地の倉敷紡績に就職した。

そこで織や染めの技術を習得し、1946年、沖縄に戻ってからは
藍・黄・紅色が映え、軽くてさらりとした風合いのある独特の織物を開発していった。
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しかしながら、今は衣生活様式の変化に因る需要減少で
技術伝承者の数は減り、
沖縄で芭蕉布織物の残された砦は大宜見村のみとなってしまった。

芭蕉布の製造工程はほぼ人力に依存する。

芭蕉布の糸は芭蕉の葉ではなく茎から作られるのだが
4段階の工程を経て漸く糸となる。

1. 芭蕉の木を切り倒し皮を剥ぐ
2. 剥いだ皮を灰汁で煮る
3. 皮から不純物を取り除き繊維を取り出してゆく
4. 繊維を細く裂いてから結び繋いで1本の糸にする
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ここから、着物、帯等に仕立てる為に織りや染めが始まるのだから
価格が高くなることはやむを得ない。
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しかし、当節、安価で品質が向上した合成繊維が出回っている中で
売り上げを伸ばしてゆくのは夢の夢、
逆に右肩下がりの需要が続いている。
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作業場では村の女性の方々が
10名ほど車座になって繊維を細く裂く作業を黙然とこなしている。
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伝統工芸、文化財の維持・保存、
大宜見村の想いが通じることを祈るばかりである。
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by shige_keura | 2014-02-22 22:48 | | Comments(0)
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