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1976年11月24日・場所は富士
モータースポーツの最高峰、
F1世界選手権が始まったのが1950年、
以来、レース中に24名のドライバーが命を落としている。

最後の犠牲者が人気者、アイルトン・セナ、
1994年サンマリノ・グランプリの出来事だった。

忌まわしき死亡事故は初期に多く発生している。

1950年から1979年、前半30年の犠牲者の数が20名である。

開催地別に見ると、ドイツのニュブルグリングが5名と圧倒的に多い。

鬼門のニュブルグリング・オールドコースは
1950年から1976年まで使用されたが、以降閉鎖された。

その理由は、1976年8月1日のグランプリで起きた
大事故によるものであることは疑いもない。

ドライバーはその年のトップを走るニキ・ラウダ、
フェラーリの抜擢に応えラウダは快走しまくった。

しかし、彼は一途の飛ばし屋ではなく
冷静かつ科学的にレーサーを分析していた。

「F1レーサーが死ぬ確率は20%、
 この確率を1%も上げたくない」、
ラウダが良く口にしていた言葉だ。

しかも、レース前からニュブルグリングの危険性を
再三にわたって連盟に直言していたが受け入れられなかった。

レースに臨む、彼の心境は如何ばかりだっただろうか。

凶事は2周目に起こった。

ラウダのフェラーリが突如、右にスピン、
フェンスを突き破り山肌に激突、
はねかえって炎上しコース上に投げ出された。
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そこに後続車が激突、
45秒間猛火に包まれたラウダは病院に搬送、
全員が絶望視する中、司祭も駆けつけた。

しかし、神はラウダを見捨てず奇跡的に回復、
ただ、右太ももの皮膚を移植した顔は
かつての面影を僅かに留めるだけだった。





ラウダの入院中にポイントを重ねたのがジェームス・ハント、
ラウダとは対照的、ハチャメチャな遊び人レーサーだった。

そのさなか、42日後に行われたイタリア・モンッア・グランプリ
人々は信じられぬ光景に目を疑った。

なんと、包帯を巻いたラウダがフェラーリの操縦席に座り
スタートこそ大きく出遅れたが
驚異の追い上げで4位に食い込んだのだ。

ポイント数1位、ラウダが68、
2位のジェームス・ハントが65、
そのような局面で最終戦・日本初のF1グランプリ決勝が
1976年11月24日、富士スピードウエーで開催された。
c0135543_2384722.jpg

当日は前日とはうって変わり雨と霧の荒天、
13時半のスタートを15時に繰り下げて
チェッカー・フラッグが振られた。
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ニュブルグリングと同じ2周目、
ラウダの車がピットに入ってきた。

不具合発生か????

そうではなかった。

ラウダは天候による危険性を感じ
自ら棄権を申し出たのだった。

ラウダが東京に帰って来た頃
3位に入ったハントの逆転年間優勝の報が届けられた。

ラウダの棄権に失望したファンも多かった。

彼は怖くなったことだけで棄権したのだろうか。

そうでないことは、その後の二人の人生を見ればわかる。

ライバルのジェームス・ハントは2年後、1979年に引退、
1993年、ロンドンの自宅で心臓発作の為46歳の若さで世を去った。

一方ラウダは、翌年の1977年、F1チャンピオンに返り咲き
更には、1984年にもチャンピオンに奇跡の復活を遂げた。

今では実業界で手腕をふるい、
さらにはマスコミでレースの解説を冷静に語っている。

ラウダは常に冷静に自己と周囲の環境を分析し、
「死の危険率20%」の極小化に務めていたのであり
これは決して彼が臆病な男ではないことを物語っている。

ニキ・ラウダほど車の運転が好きな人間は居ないのではないだろうか。

参考:映画「ラッシュ/プライドと友情」
モーターファンならずとも楽しめる上質の娯楽作品、
映画館で観ることをお勧めする
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by shige_keura | 2014-03-10 23:20 | | Comments(0)
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