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三拍子
自分が欧州に滞在していた16年間、
何よりの楽しみが夏冬のバカンスだった。

日本と違って2-3週間ものまとまった休暇を
ゆったりと過ごすことが出来るので、
明日への活力が生まれてくるのだ。

冬の欧州の名だたる空港には
バカンスの終わりの頃になると
健康的に日焼けした老若男女が溢れている。

ベルギー、オランダ、イギリス、ドイツ等、
寒く灰色に覆われた日々が多い土地で良く言われていた事は
冬の間、子供達に出来るだけ日光浴をさせなければいけない。
そうすることによって、子供達はエネルギーを蓄え
1年を元気よく過ごす事が出来るのだ。

従って、冬のバカンスの候補地を探す条件は天気の良さ、
次が豊富な食材と興味ある歴史的名所ということになる。

この三拍子そろった土地となると、
欧州の中ではイタリアのシチリア島とトスカーナ、ウンブリア地方、
そしてフランスのプロヴァンスが私にとってのベスト・スリーの土地となる。
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ヒナゲシ,ヒマワリが咲き乱れる野原を横目に見てのドライブの心地よさ、
窓を吹き抜ける風は柔らかい。
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小さいながらも風格のある町並、
路上のマーケットには土地の食材がズラリと並ぶ。
トマト、ズッキーニ、ア-ティチョーク、アスパラガス等は
どれも瑞々しく燦々たる陽光の恩恵を受けている。
また、いずれの地もギリシャ、ローマの影響を色濃く受けている為、
歴史の重みを醸し出している。

               (プロヴァンス、ニ-ムに運ぶ為のローマ水道)
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               (シチリア島、タオルミ-ナのギリシャ時代の劇場、1982年)
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               (プロヴァンス、アルルの「はね橋」、1989年)
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               (ヴァン・ゴッホの「アルルのはね橋」)
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               (プロヴァンス、アヴィニオンのシャト-・ホテル、1988年)
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さて、御贔屓プロヴァンスを舞台とした映画、
「マダム・マロリーと魔法のスパイス」が現在公開中である。
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製作にスティーブン・スピルバーグと
アメリカ随一の人気者、オープラ・ウィンフリーが参画、
監督は「ショコラ」のラッセ・ハルストーム、
主役が「クイーン」でアカデミー女優賞を得たヘレン・ミラン。

舞台良し、内容(料理)良し、スタッフ良し、
まさに三拍子そろった作品である。

映画に、より芸術性を求める人にとって
本作品は食い足りないかもしれない。
しかし、私同様、映画に楽しさと気持ちの良さを求める人たちには
うってつけの映画と言えよう。

ただひとつ気になるのは、
またまた言ってしまうが映画の日本語タイトル、
「マダム・マロリーと魔法のスパイス」である。

なんとも人気アニメもかくやと思える陳腐なタイトルをつけてしまったことか。

オリジナル・タイトルは「The Hundered –Foot Journey」訳せば「歩いて百歩の旅」。
これは、下記のポスターに見られるように
道を挟んだ二つのレストランの実際の距離を意味している。
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ここは、とある、プロヴァンスの田舎町の郊外、
ここにミシェラン一つ星をいただく評判のフレンチ・レストランがある。
ところが、或る日、真向かいにインドから英国経由移住してきたインド人が
電飾もけばけばしく、派手な音楽を流すインド料理店を開店した。

最初はたかがインドのカレー屋とたかをくくっていたフレンチ・レストランの女性オーナーも
その味が、ただならぬものであることに気がつき
両者の間の緊張感は高まってゆく。

歩いて僅か100歩の両者だが、
実際の距離では測れぬ遠さ、フランスとインドの文化の違いが
激流の様に横たわっている。

さー、この先は言わぬ方が良い。
言わぬ方が良いのだが、
映画に気持ちの良さを求める人には最適と既に言っているので、
大体の筋書きは御想像の通りである。
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最後に、目を引いたのは若きインド料理のシェフ役、
ハッサンを演ずるマニシュ・ダヤルの
土地の食材にも負けぬ瑞々しさである。
その新鮮な目の輝きは「スラムドッグ$ミリオネア」、
「マリーゴールドホテルで会いましょう」で印象的だったデーブ・パデ-ルと一脈相通じている。

今、残念ながら日本にはこのような目の輝きを持った新人は登場しない。
これも、伸びゆく国と成熟した国、それぞれの背景の違いから来ているのだろう。
               (マルセイユ郊外のホテル・「プティ・ニース」
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プロヴァンスのシャト-・ホテルでゆっくりと滞在し
美味しい料理とワインを味わいたくなってきた。
               (プロヴァンス、レ・ボーのホテル「ボ-マニエ-ル」)
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by shige_keura | 2014-11-11 12:49 | | Comments(0)
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