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勝ちに不思議な勝ちあり
「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」。

もともとは江戸時代後期、平戸藩主にして剣術の達人、
松浦静山の書、「剣談」に書かれている言葉だ。

しかしながら、一般的にはプロ野球の元名監督、
野村克也氏が用いたことで有名になった。

野村さんの説くところは
「負けるときには何の理由もなく負けるのではなく
必ず何か負ける要素がある。
又、勝った時でも何か、負ける要素が潜んでいるのだが
不思議なことに勝利が転がり込んでくる」。

4月27日、日本各地で30度を記録、
夏を思わせる日差しのもとに行われた東京六大学野球、
慶應対明治の決勝戦はまさに、この言葉を地で行く展開となった。
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その予兆は早くも1回表、明治攻撃の時から匂っていた。

3つの四球と1安打、
しかしスコアボードには0(ゼロ)が刻まれた。

この場面をもう少し詳しく解説しよう。
      





慶應先発の小原君、緊張したのか、腕がまるで振れていない。

先頭打者四球、次打者にセンター前に運ばれノーアウト1,2塁、
明治先取点のチャンス。

小原君の出来から考えて3番打者の強行策は当然、
火の出るような打球はまさかの1塁手正面、
3-6-3のダブルプレーで明治はチャンスを失ったと思われた。

ところが小原君立ち直る気配なく、
よもやの連続四球で二死満塁。

ここで6番バッターはじっくり行けば良いものを
ワンバウンドのボール球に手を出して三振。

これで明治は勝利の女神を怒らせてしまった。
「私は明治なんかには勝たせないわ!
 見ててごらんなさい!!」

慶応の投手は小原君から三宮君に代わるが
どうにもピリッとしない。

しかし、明治もランナーを毎回塁上を賑わすが
何故か本塁を踏めない。

勝利の女神に振り回される明治、
緊迫とはとても言えぬダラダラした投手戦は
5回表裏を終わった時は既に1時間半を過ぎていた。

ここまで明治は6安打6四球で得点ゼロ、
一方の慶應は2安打5四球で、これまた得点ゼロ。

更に、明治にとって真に不運だったのは
真芯で捉えた打球がことごとく野手の正面、
あたかも陰で勝利の女神が嘲笑っているかのようだった。
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6回裏、走者を1塁に置いて、
慶應主砲・横尾君のバット一振、
打球はレフトポールをめがけて舞い上がった。

飛距離は十分、フェアかファールか???
一時置いて、 審判の手がグルグルと回り、
ここで押されに押されていた慶応に2点が入った。

しかし7回、勇躍押さえに登板した慶応のエース・加藤君までもが絶不調、
なんと、二つの大暴投を含む乱調で1点を献上、なおも走者1,2塁。

しかし、次打者の痛烈な当たりはこれまたサードの真正面、
不思議なことに打球が内野の間を抜けて行かない。

何しろ7回まで明治は毎回安打8本に加えての8四球、
都合16名が塁上を賑わすがホームベースは遥か遠くにある。

8回になり明治は初めての三者凡退となるが、
そのうち2本は外野への痛烈な当たりが野手に阻まれる。

9回表も先頭打者ヒットで2塁に送るがあとが続かない。
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試合終了のサイレンが鳴り響く、
もしも、私が明治ファンならばやけ酒飲んで気を紛らわせるしかないだろう。

懐かしい塾歌を背に受け球場を後にした。

一体全体慶応の勝因は何だろう?
いくら考えても、どこにも見つからない。

慶応にとっては「勝ちに不思議な勝ちあり」
監督としても、これでは勝ってもまるで喜べまい。

「負けに不思議な負けなし」は明治、
全ては初回のゼロが悲劇の序曲となったのだが
監督のストレスはいかばかりか、同情を禁じ得ない。
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季節外れの暑さで勝利の女神も変調をきたしたのか、
所要時間2時間45分、世にも不思議な長い長い試合だった。        
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by shige_keura | 2015-04-28 22:31 | スポーツ | Comments(0)
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