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亡き母に捧げる勝利
本年の競馬もあと3週、
13日には2歳女王を決める
「ジュベナイル・フィリーズ」が阪神競馬場で行われる。

尚ジュベナイル(Juvenile)は少年、少女の意、
そしてフィリー(Fily)は4歳までの若い牝馬を意味しているのだが、
どうにも難しい名前をつけたものだ。
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さて、このレースに母を交通事故で失った小さな牝馬、
キャンディーバローズが出走すると聞き、
かつて”走る墓標と”言われた薄幸な牝馬、
その名前もメジロボサツを思いだした。

彼女については競馬に詳しかった
故寺山修二さんがこのような一文を寄せている。
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「月のない夜に生を受けた彼女は間もなく母を失い、
 デビュー寸前に父も亡くした。

 “走る墓標”と囁かれたメジロボサツは360~70キロと
 この上もないほど小さく、期待は全く寄せられなかった。

 ところがデビュー戦こそ4着に敗れたが、
 その後2歳女王レースを含めて6連勝、
 翌年の桜花賞の本命に躍り出た。

 しかし当日は致命的な出遅れ、第4コーナーは絶望的なドン尻、
 それでも彼女は最後の直線だけで死力を尽くし、
 猛然と追い込むも写真判定のハナ、首の3着に沈んだ。

 汚名挽回のチャンス、オークスの日は
 不幸にして土砂降りの不良馬場。

 軽量の彼女には余りにも過酷なハンデ、
 のめり続けながらも逃げ馬を追うが2着にとどまった。

 そしてボサツには二度とクラシックのチャンスは訪れぬままに引退した」。


本日の主役キャンディーバローズに
不幸が訪れたのは2013年3月の時だった。

生後3週間の彼女は母のアフレタータと共に
馬運車で移動中、交通事故に巻き込まれ、
目の前で母は即死、自分も大怪我を負うが奇跡的に回復を遂げた。

生後、母が死んだ場合は乳母が付くのが普通だが
彼女はそれをしなかった。

そのためか体重はデビュー戦402キロ、
直近でも412キロと小柄である。

しかし、一方では負けん気が強く、しぶとさも兼ね備えている。

それは11月に行われたファンタジー・ステークス、
1~4着タイム差なしの大激戦を制したことでも明らか、
負かした相手には評判馬のグランボヌールも含まれている。
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キャンディーバローズの父はあのディープインパクト、
彼女の小さな身体はひょっとすると父譲りなのかもしれない。

騎手は当たりの柔らかさでは天下一品、
フランスの名手、クリストフ・ルメールが今回も手綱を操る。

週末は母を亡くした彼女の幸せを願い一票投じるとしよう。

「追記」 本日、乗り慣れたルメールからアンドレアス・アッゼニに乗り替わりが発表。
 予想外の事態に戸惑うが、イタリア人の通称Mr.ビーンに期待しよう。
 それにしても良く似ている。
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by shige_keura | 2015-12-09 15:23 | スポーツ | Comments(0)
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