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師走の金沢 -木守り-
「有馬記念」のゴールドアクター!
ズバリ的中に、してやったり!!!

興奮も冷めやらぬまま、
師走の金沢を続ける。

石川県並びに金沢市は極めて文化程度の高い場所として
全国にその名を轟かせている。

工芸技術の人間国宝の人数(人口100万人当たり)を例に取れば、
全国平均が0.45人に対し石川県は7.74人と
驚くべき数値を記録している。

何故このように高い文化程度を持つようになったかの背景には
江戸時代に加賀藩が行った文化奨励策がある。

今でも石川県は茶道をたしなむ人の数が全国一というのだが、
これも加賀藩三代藩主・前田利常が
裏千家の千宗室を師範に迎えたことに起因している。

茶の湯が盛んと言うことになれば
金沢の人々は好んで和菓子を口にする。

金沢は京都と松江と並んで
日本和菓子三大都市として位置づけられ、
石川県の和菓子消費金額も、
これまた全国トップに位置している。

和菓子のレベルが高い金沢にあって
頂点に立つのが東茶屋街の裏手に小さな店を構える
「吉はし」と言って間違いない。

市内のどこで聞いても「吉はし」の味の良さ、
おもてなしの暖かさを褒め称える声がしきりである。
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規模は小さく、料亭、お茶会に卸すのを生業としているので
小売りは予約だけである。

しかし、たとえ和菓子ひとつだけの注文でも喜んで受けてくれる。

我々の金沢訪問のひとつの楽しみは
このお店のお菓子を東京に持ち帰って抹茶とともに楽しむことにある。

今回も3種類6個の和菓子を購入した。

箱を開けて中を見るのが楽しみだ。

何故なら、お菓子それぞれに、「なるほど!」
と思わせる名前が付けられているからだ。

「雪南天」、「冬ごもり」そして「木守り」である。
               (雪南天)
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               (冬ごもり)
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「木守り」、久しぶりに聞く名前であるが、
これも金沢に暮らして初めて知った言葉である。
               (木守り)
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秋になってたわわに実った柿が収穫の時を迎えるが、
この時、すべての実を取り尽くすのではなく
必ずひとつの実を枝に残しておく習慣がある。
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この、たったひとつ残した柿の実を
「木守り」と言うわけである。

それは柿が来年も良く実ってくれますようにとの
お願いであり、おまじないなのである。

理由はそれだけではない。

すべての実を人間が取りつくすのではなく
これから食べ物が少なくなってくる冬の時期に生活する
野生の鳥たちを慮ってのことなのだ。

この「木守り」には人間と自然界との
共存共栄の心が宿っているのである。
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他の和菓子とは一味違う上品な甘さを
抹茶とともに楽しみながら、
たったひとつの柿の実が枝に残された
金沢の冬の光景を思い出した。
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by shige_keura | 2015-12-28 09:08 | | Comments(0)
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