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九州6泊7日 -007の島の保存は??-
今回の旅行で最も楽しみなもののひとつであった
軍艦島訪問が実現した。
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長崎から目と鼻の先の島なのだが
海が荒れることが多く、欠航の確立が5割を超えると聞いていたので
島に渡れるだけでも九州に来た甲斐があったというものだ。
                (海が穏やかな今日も波しぶきが船に入りこんでくる)
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島の正式名称は端島であるが
島の姿かたちが軍艦に似ているので「軍艦島」の名前が浸透していった。

確かに、その昔、島が活動しているときの
夜間の写真はまるで海を航行する軍艦そのものである。
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軍艦島の歴史は1810年ごろに
石炭が発見されたことで始まったと言って良いだろう。

明治3年(1870)天草の住民によって石炭採掘が開始されたのちに、
島は鍋島藩の手を経て明治23年(1890)三菱が保有するに至った。

島で採れる良質な石炭は
主に八幡製鉄の製鉄用原料炭として使われたこともあって
多くの石炭採掘関係者が小さな島に群がるようにして住み暮らしていた。

島の周囲は1,200メートル、
面積は僅か65,000平方メートルの島に
最盛期の昭和35年(1960)には5,000人を超える住民が生活していた。

これは平方キロ当たりの人口に換算すると83,600人となり
当時の東京23区の9倍に相当する過激な人口密度だった。
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島は小さいがそれ自体がひとつの生活圏を形成していたので
幼稚園、小学校、中学校、病院は勿論のこと
テニスコート、パチンコ屋のスポーツ娯楽設備、
更には遊郭までもが存在していたという。
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採掘坑道は地下600メートルまで直線で掘られ、
そこから45度の角度で1,000メートルの深さまで達していた。
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坑道は途中から沖合に伸びていき、
島の沖合、約2キロほどのところに見える
三ツ瀬と呼ばれている岩礁の地下まで坑道は伸びていた。
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海の下、1000メートルの地中での炭鉱作業、
想像するだに身震いのするほど怖ろしい仕事だ。
               (左上にかすかに見えるのが三ツ瀬)
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その後公害問題で石炭需要は減少の一途をたどり
昭和49年(1974)閉山となり人の住まぬ廃墟となった。
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軍艦島が40年の空白を経て脚光を浴びたのが
2015年世界文化遺産として登録されたことによるものだ。
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更には世界的人気シリーズ映画
「007/スカイフォール」にも登場したことで
島を訪れる人は急上昇している。
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実は、この島への上陸に当たり、
我々はは産業遺産調査団として
ヘルメットを被り、一般コースでは入れない内部まで立ち入って見聞、
産業遺産としての維持はどうあるべきかを話した。
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しかし、実の所、私にとっては「007/スカイフォール」で、
この島がどのように撮影されたかを確認する方が楽しかった。
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島の岸壁は勿論、建物のすべての老朽化が進み、
これを食い止める効果的な対策が
見つからないのが悩みの種となっている。
               (島の一番上に神社が祀られていた)
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               (下から見上げる神社は今にも崩れ落ちそう)
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現在の廃墟の姿が文化遺産、産業遺産として相応しいのであって
新たなものに建て替えてしまってはあまり意味がない。
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そうかといって現状のままに維持することは全く不可能である。
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産業遺産として、観光の収入源として
長崎県は期待するところ大なのだが、
どうしてよいか分からずにオロオロしているというのが実情である。
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産業遺産とは如何にあるべきか? 
これはなかなか難しい課題である。
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無責任のようだが、あまり維持に金をかけることなく
自然のままに風化させるのがベストなのではないだろうか。
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白波をかきたてて進む船、
背後の徐々に遠ざかる軍艦島をみながら
そんなことを考えていた。
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by shige_keura | 2016-04-05 08:50 | | Comments(0)
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