昨日の広島対西武戦で起きた奇妙な出来事。
9回裏、本塁上のプレーでアウトの判定に広島が抗議、 10分という長い時間のあとコリジョン・ルールの適用で判定が覆り、サヨナラ勝ち。 なんともスポーツらしくない後味の悪い結末となった。 当然、西武の監督は「あれじゃ野球にならないと猛反発。 監督は続けてこう言った。 「ボールを捕球しようとしてのものだから、 あれがコリジョンならば送球を見送るしかない」。 私はこの意見に大賛成であり、 前々から日本のコリジョン・ルールは 矛盾に満ちていると危惧していた。 コリジョン・ルールとは本塁上のクロスプレーの場合、 捕手はホーム・ベースを空けておかねばならないというおかしな規則である。 危険防止というが、元来の捕手の役目は本塁を守ることが第一の役目であり、 それを放棄したら捕手にならない。 少し考えれば、奇妙なルールであることは誰でも分かる。 外野フライで3塁ランナーがタッチアプして本塁を狙う場合を想像すると良い。 捕球した外野手ならば誰しもが走者の生還を許さじと本塁に返球する。 その場合、どの外野手だって本塁ベース上めがけて ストライクの送球しようとするのは当然だ。 そこに走者が走りこんでくるのだが、 今のルールで解釈すれば捕手は ホーム・ベースに投げられた好返球を正面で捕球してタッチすることは出来ない。 何故ならばホーム・ベースを空けずに捕球するからだ。 (コリジョン適用、さらに捕手は警告を受ける。ふざけるなよ!これは完全にアウト!) つまり、好返球を身体は本塁を空けて妙な体制で捕球するか、 むざむざ好返球をよけて見送るしかない。 (コリジョン適用は捕手だけではない。これも判定が覆ってセーフ、そんな馬鹿な!!) こんなアホなことをプロの審判が試合を止めてビデオで検証している。 (捕手の足は本塁にかかっているが、お咎めなくアウト、 これが、今回の写真の中では最もセーフのように見える) 野球の醍醐味の一つはベース上でのクロス・プレー、 際どいプレーで観客は盛り上がる。 (観客が最も喜ぶクロスプレーでアウト、と思いきやコリジョンでセーフ???) コリジョン・ルールは野球の面白さを半減し、 さらに言えばビデオ判定に頼ることは審判の質の低下をどんどん招くことになる。 人間だからミスもある。 しかし、ミスは少なくするように努力せねばならない。 このまま続けばすべてを機械で判定することにもなりかねない。 野球はもともと間のスポーツなのだが、 程よい間ならよいが今の野球は間延びしてしまっている。 少なくとも、今のコリジョン・ルールは今年限りにしてほしいし 判定は人間(審判)に委ねよう。
by shige_keura
| 2016-06-15 09:32
| スポーツ
|
| ||||||
ファン申請 |
||