日曜日の朝8時、
NHK教育テレビの”俳句の時間”をよく観ている。 その前に短歌の番組があるが これは観ていない。 何故かというと 俳句ならば和歌と同様 今まで知らなかった言葉を覚えるだけでなく 字数が少ないので自分でも作れるような気になるからだ。 もっとも、作れるような気になるだけで 思うようには作れたためしはないが。 俳句には季語が基本的に存在する事は ご承知の通りである。 その中で、”寒い”という語がつくと 普通は冬の季語となるが 例外も幾つかある。 今回、初めて知った、”露寒”なる言葉も 秋を表す季語である。 すなわち、露寒とは ”晩秋の露が霜に変わろうとする頃の寒さ”であり イメージとしては、 ”葉の先に冷たく光る露の玉は 身震いするほどの寒さを感ずる”と言う事だ。 そういえば、11月は霜月ともいうから 露寒はまさに11月の頃の寒さを表す言葉なのであろう。 ただ、現代は温暖化の影響もあり 露寒を実感する寒さは東京では感じない。 尚、同じ時期の寒さを表す季語に”朝寒”がある。 これは、秋も末、露霜が降りるような朝の寒さのことで 日中はまだ暖かさを感じるが 夜明けには著しく気温が下がる秋の終わり頃を意味している。 そのほか、秋の寒さを表す季語として、 ”うそ寒”、”肌寒”等がある。 前者は、秋になって初めて感じる寒さのことで、 何となく寒いのだが、どういう寒さかうまくいえないような寒さを言い、 後者は、秋も深まってくると大氣が 肌寒く感じるようになる頃を言う。 最近の気候の傾向として 夏の暑さがどんどん長続きして 秋の季節を侵食しているようだ。 あたかも、日本が誇る四季が壊され 気持の良い秋の日がどんどん少なくなっているようで なんとも味気ないし、身体にもこたえる。 だからこそ、”露寒”をはじめ 季節を表す奥ゆかしい日本語だけでも大切にしたいものだ。
by shige_keura
| 2007-11-12 10:24
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