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露寒 (つゆさむ)
日曜日の朝8時、
NHK教育テレビの”俳句の時間”をよく観ている。

その前に短歌の番組があるが
これは観ていない。

何故かというと
俳句ならば和歌と同様
今まで知らなかった言葉を覚えるだけでなく
字数が少ないので自分でも作れるような気になるからだ。

もっとも、作れるような気になるだけで
思うようには作れたためしはないが。

俳句には季語が基本的に存在する事は
ご承知の通りである。

その中で、”寒い”という語がつくと
普通は冬の季語となるが
例外も幾つかある。

今回、初めて知った、”露寒”なる言葉も
秋を表す季語である。
露寒 (つゆさむ)_c0135543_10221035.jpg






すなわち、露寒とは
”晩秋の露が霜に変わろうとする頃の寒さ”であり

イメージとしては、
”葉の先に冷たく光る露の玉は
 身震いするほどの寒さを感ずる”と言う事だ。
露寒 (つゆさむ)_c0135543_10242045.jpg

そういえば、11月は霜月ともいうから
露寒はまさに11月の頃の寒さを表す言葉なのであろう。

ただ、現代は温暖化の影響もあり
露寒を実感する寒さは東京では感じない。

尚、同じ時期の寒さを表す季語に”朝寒”がある。

これは、秋も末、露霜が降りるような朝の寒さのことで
日中はまだ暖かさを感じるが
夜明けには著しく気温が下がる秋の終わり頃を意味している。

そのほか、秋の寒さを表す季語として、
”うそ寒”、”肌寒”等がある。

前者は、秋になって初めて感じる寒さのことで、
何となく寒いのだが、どういう寒さかうまくいえないような寒さを言い、

後者は、秋も深まってくると大氣が
肌寒く感じるようになる頃を言う。
露寒 (つゆさむ)_c0135543_1023057.jpg

最近の気候の傾向として
夏の暑さがどんどん長続きして
秋の季節を侵食しているようだ。

あたかも、日本が誇る四季が壊され
気持の良い秋の日がどんどん少なくなっているようで
なんとも味気ないし、身体にもこたえる。

だからこそ、”露寒”をはじめ
季節を表す奥ゆかしい日本語だけでも大切にしたいものだ。
by shige_keura | 2007-11-12 10:24 | その他
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