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巨匠と東京オリンピック
市川崑監督が先日13日に亡くなられた
享年92歳、心よりご冥福をお祈りする。

私は市川さんの作品を余り見ていないので
テレビ追悼番組、「犬神家の一族」を鑑賞した。

先ずは劇中にコマーシャルが
余りにも無神経に入ることに興を削がれた。

追悼という意味すら理解できぬ
テレビ局の鈍感さには呆れるばかりである。

しかしながら、この点を割り引いても
残念ながら褒められる出来の映画ではなかった。

黒澤明しかり、木下恵介も同様
巨匠と呼ばれた人たちの晩年の作品は
何枚も不必要に厚着を施したかのように
映画本来の面白さを隠してしまっている。

監督の作品で思い出に残るのが2本、

先ずは、最初の「ビルマの竪琴」である

安井昌二、三国連太郎等、
俳優の素晴らしさもさることながら
当時のビルマ戦線に残された
累々たる屍の山に
大きな衝撃を受けた。





もうひとつ、思い出に残っている映画、
それは、「東京オリンピック」である。
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勿論、この映画への思い入れは
アジアで初のオリンピックという
一世一代のイベントとの
相乗効果によるものに違いないのだが。

時の河野一郎オリンピック担当大臣が
「記録性に欠ける映画だ」と批判した事も
話題性に火を注ぐ効果となった。

この言葉、もしも、河野さんが本気で言ったとしたら
まわりの人たちの説明不足、怠慢だと思う。

市川崑監督が引き受けた時点で
通り一遍の記録映画とはならない事は
映画に多少詳しい人ならば明白なのである。
c0135543_20265561.gif

私はこの映画
大変面白く二度繰り返し見た。

俯瞰撮影に映し出される
豆粒の如き選手が動き回るバスケットボール、
はじめて見る競歩選手の珍しい動き、
格闘競技選手の筋肉の盛り上がりと汗の滴り、
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スローモーションによる
チャスラフスカ等の華麗な舞等々
普段では絶対に見られないカメラアングルが
新鮮で新鮮で堪らなかった。

更には勝者の歓喜、栄光だけではなく
敗者の絶望、悲嘆、
オリンピックの表と裏まで
見事に描き出していた。

人間ドラマとして
初めて描いたオリンピック記録映画
そこに我々は共感の念を覚えたのだと思う。

思えば、市川さんは当時51歳
まさに脂の乗りかかった頃だったのだ。

しかし、あのオリンピックはよかったなー!!
c0135543_20285769.jpg

前日の雨が嘘のように晴れ上がった国立競技場、
高らかなファンファーレと軽快なマーチ
胸ワクワクさせながら
テレビの画面にかじりついていたものだった。
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by shige_keura | 2008-02-25 08:50 | | Comments(0)
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