牡丹、紅葉そして桜、
ちょっと食にうるさい人ならば これは鍋の話だなと思うだろう。 実にその通りで 牡丹はいのしし、紅葉は鹿 桜は馬、それぞれの肉鍋の呼び名である。 鍋物の季節は過ぎつつあるが 一方では桜の季節が近づいてきた事もあり 桜鍋を中心とした 三つの肉鍋の話題で進めたい。 先ずは名前の由来である。 何で肉鍋に 花、紅葉等の名前をつけたのか?? これは皆様ご承知の通り その昔は”畜生”の肉は一般的に 忌み嫌われていた。 従って、動物の名前を そのまま使うのは まずかろうとの事だったからである。 そこまでは、今や常識なのだが それでは、何故に牡丹、紅葉に桜なんだ?? これについては 意外と分っているようで 誤解していたものもあり 又、正解が不明のものもある。 先ず簡単明瞭なのは 牡丹のシシ鍋だ。 これは猪、イノシシ、シシ 即ち高倉健さんの世界 ”唐獅子牡丹”から来ている。 次なるは鹿の”紅葉鍋”だ。 これは花札の10月を見れば 一目瞭然!! そこに鹿と紅葉が描かれているから、 と、思っている人が多い。 実は私も長らく誤解していた。 紅葉鍋の由来はそうではない、 もっと奥ゆかしいものなのだ。 花札のような鉄火遊びではなく 雅な百人一首に由来している。 即ち、 ”奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声を聞く時ぞ秋は悲しき” これが”紅葉鍋”の由来である。 こうなると、”紅葉鍋”が 今までと違って俄然格調高いものとなったろう。 難しいのが今回の主役 馬の”桜鍋”である。 次回のブログにて 桜鍋の由来、老舗の味を紹介しよう。
by shige_keura
| 2008-03-08 09:30
| 食
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