アメリカの人気俳優、トム・クルーズを得て
パート3まで公開された映画が 「ミッション・インポッシブル」だ。 スケール、スピード兼ね備えた娯楽作品だが この映画の基となった テレビ映画シリーズ、 「スパイ大作戦」の面白さには到底敵わない。 その理由は大きく二つあると思う。 映画の方が当然、スケールは大きい。 更には、特殊撮影の進歩(CG)により 危険でスリルある場面は増えた。 ところが、これがかえって仇となり ストーリーを嘘っぽくさせてしまった。 もうひとつの理由は 映画がトム・クルーズの個人プレーに対し テレビが特殊チーム5名の パーソナリティがユニークに 富んだものだったことであろう。 このテレビシリーズが放映されたのが1967年4月、 以降約6年、フジテレビのドル箱番組として 25%の視聴率を記録し続けた。 毎回お馴染みの巻頭場面から 見ている方は画面に引き込まれていく。 お馴染みの音楽が流れ マッチが導火線に火をつける。 ここで早くも見ている者の 胸はワクワクしてくる。 リーダーのフェルプスが指定された場所に行く。 そこに置いてある小型テープから 秘密指令の内容が流れてくる。 そして、終わりはお決まりのセリフ、 「例によって、君もしくはメンバーが捕らえられ 或いは殺されても当局は一切関知しないから そのつもりで・・・・・・ 尚、このテープは自動的に消滅する」 煙が立ち昇りテープは消滅、 いざ作戦開始となる。 ところで、ここで名乗っている当局とは?? 組織の名称は??作戦本部は?? 民間なのか公的機関なのか??? ハッキリしない所だらけなのだが スピーディーで意外性溢れる筋立ては 毎回見るものを飽きさせない。 メンバーも沈着冷静なリーダー以下 変装の名人、美貌で男心を迷わせる女スパイ、 電子工学に長けた黒人、重量挙げの力持ち、 実に多種多彩であった。 この中での私のご贔屓は 変装の名人(ローラン)に扮した マーティン・ランドーだった。 彼は、女スパイ(シナモン)に扮した バーバラ・ベインと実際の夫婦だった。 彼を初めて知ったのは ヒッチコックの傑作 「北北西に進路を取れ」、 この作品で、 彼は組織のボス(ジェームス・メースン演)の片腕として 特徴ある鋭い目付きを如何なく発揮していた。 話を「スパイ大作戦」に戻すと、 この変装の名人が 映画の「ミッション・インポッシブル」で トム・クルーズの演じた イーサン・ホークのモデルとなっている。 当時のスパイ物の中での代表が この「スパイ大作戦」と 「0011/ナポレオンソロ」だったと思う。 ただ、おふざけの度が過ぎた後者よりも 前者の真面目なハラハラ、ドキドキの方が 数倍面白かった。
by shige_keura
| 2008-07-21 14:43
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