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カテゴリ:食( 167 )
名人芸  -前座の口汚しー
名人、落語で言えば真打だ。

真打が居れば、その下に
前座、二つ目が控えている。

とかく、この世は序列の世界、
それは料理においても変わらない。

シェフの下には包丁も扱わせてくれぬ皿洗いや
ジャガイモの皮むき専門職もいる。

4月28日、前日の荒天が収まった好日、
「春の宴」と名前だけは華やかなれど、
集まりし9名は真冬ど真ん中の高齢者。

とは言え、この真冬の木枯らし老人たち、
年も考えずに”良く呑み、良く食う客”なのだ。

目的は包丁さばきの名人と自他ともに許す
従弟の名人芸を心ゆくまで堪能しようとするものだ。

”春の宵、木枯らし老爺 うち揃い
 皿を空にし 杯を飲み干す”

しかし、いかに名人とは言え
9名分すべてを用意するのは至難の業、
そこで前座の私が登場する。

前座の仕事は前日の仕込から始まる。

ただ、普通の前座との違いは
仕込だけではなく料理までも担当することだ。

すなわち、お品書きのすみ分けは
主に従弟が魚料理、私が肉料理となっている。

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by shige_keura | 2011-05-03 10:53 | | Comments(0)
仏・伊合作
ラタトゥイユ(Ratatouille)、
フランス南部、プロバンス地方の避暑地、ニースを中心に
古くから伝わる野菜煮込み料理だ。
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プロバンス地方は気候温暖にして太陽の恵みも豊か、
ならば、この地で採れる野菜の旨さは抜群!

欧州内ならば、フランスのプロバンスと
イタリア南部、特にシチリア島が
野菜の美味しさでは双璧と言ってよいだろう。

ラタトゥユの野菜で必須はトマト、
それ以外はタマネギ、パプリカ、セロリ、ナス、ズッキーニ等を
ちょっぴりニンニクを効かせて煮込んでいく。

温めて食べるのも良いが
夏の暑いとき、冷蔵庫で冷やしたラタトゥユを
堅めのパンに載せて食べるのも大変美味しい。

尚、ラタトゥイユの名前の由来は
Touiller(かき混ぜる)と
フランスでの軍隊言葉である
Rata(ごった煮)が合わさったものである。

4月某日のお昼、
次女が孫を連れて所用でやってきた。

丁度、冷蔵庫には野菜各種が眠っている。

人数は3人、鍋一杯にラタトゥユを作り
スパゲッティと合わせてみよう。

これは絶対に旨いに違いない!

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by shige_keura | 2011-04-26 08:36 | | Comments(0)
一味足りず!!
牛肉と豚肉、お値段の差を考慮るると
断然、豚肉の方が美味しい。

更に、豚肉の方が牛肉に比べ
様々な味が楽しめる。

牛肉の場合は焼き肉、ステーキ、
シャブシャブにすき焼き、
余り加工しないで食べる方が美味しい。

例えば、牛肉の中華は不味くはないが
余り食指が進まないし、
フランス料理の牛肉などは持ってのほか、
この料理最大の長所である加工の技が殺される。

その点、焼いて良し、揚げて良し、
様々な野菜と併せて食べるのも良く、
豚肉はまさにオールラウンドプレーヤーと言える。

今日紹介するのは
豚肉の中華風一口ポーク・ステーキで
味噌味の風味がたまらなく好きな一品だ。

但し、今回、私はこの料理の作り役は初めての経験だ。

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by shige_keura | 2011-04-16 08:39 | | Comments(0)
Butabara Night and Day
標題の意味は、
豚のバラ肉料理を夕食と翌日の昼食、
即ち、Night and Dayで食べたと言うことである。

爺の年齢を考えれば
豚肉ならばバラ肉はもってのほか
ヒレをはじめできるだけ脂身を避けるべきである。

理論的と言うか医学的に
頭では分ってはいるが胃袋が言うことを聞かない。

トンカツならばヒレよりもロース、
豚肉は脂の旨さを味わねばならない。

3月某日、厨房長のお役目が久しぶりに廻ってきた。

この日を見越して前々から試してみたい料理があった。

題して、”豚バラ肉と葱のカツオ出し汁煮”である。

この料理が私の眼を引いたのは
カツオの出し汁を使うこと!
豚肉と一緒に煮るのがタマネギと長ネギ!!
更には薬味に塩を効かせた長ネギの微塵切りのみ!!!
調味料は塩以外は何も使わないこと。

このようなユニーク性にあったと言ってよい。

何しろ、タマネギと長ネギを一緒に煮て
葱のみじん切りを薬味として使う、
まさに、ネギ、ネギ、ネギである。
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これだけネギを食べれば風邪の予防にもなるだろうし
ひょっとすると頭も良くなるかもしれぬ???
(そりゃ、手遅れだ)

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by shige_keura | 2011-04-11 08:36 | | Comments(0)
寒の戻りの昼食は?
「寒の戻り」と言うには若干早いかも知れぬが
お雛祭りも過ぎた7日の朝
窓外は春の雪が舞っている。

今年になって初めて軽い花粉症になった私にとって、
底冷えで花粉の心配が無いほうが良いのか?
晴れても鼻がグズグズする方が良いのか?

全くもって困ったものだ。

寒い日の一人の昼食、
久しぶりのコーンビーフを
これまた久しぶりのホットサンドで味わおう。
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子供の頃、コーンビーフは贅沢品、
数ある缶詰の中にあって垂涎の的だった。

ましてや舶来物の”リビー”だったりすると
それはまさに宝物の如き逸品!
牛肉の大和煮とは魅力の度合いが段違いだった。
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”リッツ”のクラッカーに
生のコンビーフをナイフで切って載せただけ、
それだけで満足だった。
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しかし、このコーンビーフ、
名前の由来が分らなかった。

最初に誰でもが思うのが
トウモロコシ(コーン)との関係?

しかし、どう考えてもトウモロコシとは関係ない。

次に、私が漠然と思ったのが
Canned Beef(缶詰の牛肉)を
日本ではコーンビーフと言っているのではないかであった。

これも違った!

これが、Corn(粗塩)が由来、
塩漬けの牛肉(Corned Beef)と判明したのは
高校生時代の頃ではなかったか?

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by shige_keura | 2011-03-10 08:33 | | Comments(0)
若菜といえば芹!
若干、旧聞に属するが
今年も例年同様
1月7日に七草粥を味わったのだが、
このときいつも思い出す歌がある。
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「君がため、春の野に出て若菜摘む
 我が衣手に雪はふりつつ」
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御存知、古今集出典、
小倉百人一首に納められてもいる
光孝天皇が詠んだ歌である。

歌に詳しくない私でも
清らかで美しい情景が浮かんでくる。

光孝天皇が大切な人の為に
春の若菜を摘んでいる。

それは春の若菜が身体に良いとされているからだ。

”春の野”、萌え出ずる緑、衣手に降り積もる雪の白、
そして、時折雲間から顔をのぞかせる陽の光、
生命の誕生、春の歓びを感じてしまう。

さて、ここで言っている若菜とは
恐らく春の七草の事なのだろうが、
七草の中でどの若菜を摘んでるのだろうか?

今まで、私は勝手に芹だと思っていた。

そのわけは単純で
春の七草を読み上げる時、
最初に出てくるのが芹であること。

”セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、
 ホトケノザ、スズナ、スズシロ”

更には、七草の中で、
芹の持つ清冽な緑に
溢れ出る春の息吹を最も感じてしまうからだった。
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そして今回、その思いを更に強くした。

何故ならば、光孝天皇が摘み草をした場所が
京都、嵯峨野にある芹川野と知ったからだ。

「やはり、春の野に出て摘む若菜は
 芹が最も相応しい」

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by shige_keura | 2011-02-03 08:57 | | Comments(0)
卯年包丁事始
仰々しいタイトルだが、どうってことはない。

1月5日、偶々夕食の仕度を仰せつかっただけのことだ。

但し、今日は自分でルールを決めた。

それは家にある、ありあわせの食材で作ることだ。

森閑とした台所で周囲を見渡し
冷蔵庫の中を見聞する。

昨夜の”豚シャブ”のスープが
少々残っている。

これは使えるぞ!!

冷蔵庫の中、加賀レンコンが一節、
これも早く使ったほうが良い。

ほかに野菜もので使えそうなものは
白菜、ナス、それに長ネギだ。

冷凍庫に鶏の手羽中が
丁度良い分量で残っている。

これだけあれば2人分の夕食には十分だ。

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by shige_keura | 2011-01-13 08:35 | | Comments(0)
不思議な食べもの
”釜飯”は私にとって
真に不思議な食べものである。

決して大好きな食べものではないが
嫌いではなく好きな方だ。

しかし、家で釜飯は作らぬし
外でも滅多に食べない。

釜飯を最も多く食べた時代が中学、高校当時
信越線の旅を繰り返していた頃のことだ。
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旅の楽しみのひとつが
横川駅で買う駅弁の”峠の釜飯”だった。
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従って最も食べた時代でも
年に精々3-4回ぐらいだと思う。

その不思議な食べもの、釜飯を
久しぶりに味わったのが12月30日
渋谷東横店に店を出している「立田野」である。

夫婦だから足を踏み入れたのであって
一人ではまるで縁遠い店の一つだ。

何しろ、発祥はお汁粉、あんみつ等の甘み処なのだから
特に若い頃は苦手中の苦手の食べものだったからだ。

丁度、昼の自分時、
殆どの店の前は待ち人がたむろしている中、
何故か立田野の店内は8分の入りだった。

店内は御同輩ペアと年配の女性が圧倒的多数、
若い女性はチラホラ見かけられたが
若い男だけのグループは皆無である。

釜飯を食すのは久しぶりにと言ったが
最後に食べた釜飯は何時だったのか?
どこで食べたのか?まるで覚えていない。

銀座の”鳥銀”だったような気もするが????

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by shige_keura | 2011-01-11 08:33 | | Comments(0)
無花果盛衰記  後編
日本で食べる無花果と
イタリアの無花果、
どうして味に大きな違いが出るのだろうか?

私なりにたどり着いた結論は次の通りだ。

日本の無花果は熟すと表皮が赤くなる、
逆に言うと表皮が赤くならないと
果肉は熟さず、食べてもまるで美味しくない。
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表皮が緑の無花果、
中は真っ白、スカスカ、食べられたものではない。
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ところが表皮が赤くなった無花果は、
中の果肉が熟しすぎ、スッキリとした美味しさがない。
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一方、イタリアの無花果の場合、
ここが不思議な所なのだが
表皮が瑞々しい緑色を保ったままに
中の実は適度に熟している。
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7月頃から街角で山ほど積まれている無花果は
全てが緑色、表皮が真っ赤な無花果は殆どない。
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表皮が緑色、中は適度に熟している、
これがイタリア無花果の美味しさの秘密だ。

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by shige_keura | 2010-11-19 08:56 | | Comments(0)
無花果盛衰記  前編
無花果(イチジク)を知らない人はいないだろう。

誰でも知っている無花果だが
御同輩諸氏は良いイメージを持っていないはずだ。

東京にはかつて庭の有る家が沢山あった。

そして、その庭の一角には
無花果の木が植えてあった。

但し、イメージが良くない理由は
植えてある一角が問題なのだ。

無花果の木が正面玄関の脇、
或いは庭の中央に植えてある家を見たことが無い。

殆どが裏庭の一角にひっそりと佇んでいたので
その姿は便所(敢えてトイレとは言わず)の窓から見かけることが多かった。
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かつての我が家の庭、
便所の窓からも見えないくらい
裏庭の外れに無花果はひっそりと植わっていた。

当時の無花果の果肉、
枝からもいで食べてもちっとも美味しくなかった。

頼りない甘さ、といって酸味はまるでなし、
家族の誰からも見向きされぬ無花果、
これほど無視された果物はなかっただろう。

唯一、役に立ったのではないかと思うのが
茎から出る乳液だった。

無花果の乳液は”イボ”に効く!

偶々、足にイボが出来た私は
せっせと乳液をすり込んだ。

それが或る日、
転んだ拍子にポロリとイボが取れた。

ただ、乳液のおかげなのか?
転んだショックの為なのか?
今もって謎である。

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by shige_keura | 2010-11-18 21:57 | | Comments(0)



2007年9月末にこちらに引っ越してきました。
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