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世界の「桑畑」と「椿」

渋谷東急本店で行われている、
三船敏郎映画デビュー70周年記念展
「世界のミフネと呼ばれた男」を覘いた。

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世界に誇る日本の大スターの美辞麗句が躍る中、
彼の出演映画はもとよりプライベートを紹介した多数の展示が行われていた。

三船敏郎、彼の存在感、カリスマ性を認めることに吝かではないが
彼の演技力を含めた代表作はどの作品になるのだろうか。

ヴェネチア映画祭で初のグランプリに輝いた「羅生門」で
最も光り輝いたのは京マチ子であり次に森雅之、
三船は主役3人の中では最も影が薄いと感じた。

映画史に残る大娯楽作品の「七人の侍」では
菊千代を演じた三船の異彩を放つ演技は認めるが
志村喬、宮口精二の存在感には及ばなかった。

黒沢明の現代劇で最も面白い「天国と地獄」でも
仲代達矢、山崎務に比べると三船は一歩及ばぬと感じたのは私だけだろうか。

オムニバスとも思える、数々のエピソードを巧みに積み上げた「赤ひげ」、
三船の豪胆な医者は天才子役二人、二木てるみと頭師佳孝にたじたじとなった。


三船敏郎が世界のミフネと呼ばれるほどの存在感を発揮した作品は
「用心棒」と「椿三十郎」に尽きると思っている。


桑畑とは映画、「用心棒」の冒頭で
名前を問われた主人公の素浪人が
一面の桑畑を見やりながら「桑畑三十郎」と野太い声で答えた名前だ。   

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続編となる「椿三十郎」では
隣の椿屋敷に咲く椿を見やりながら自分の名前を桑畑から椿へと変えている。
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「用心棒」の舞台は上州を思わせる空っ風が吹きすさぶ宿場町、
そこのやくざの縄張り争いに桑畑三十郎が割って入る物語。

続く「椿三十郎」はある藩のお家騒動に三十郎が加勢するお話で、
ともに似たようなストーリーとなっている。

ここでクローズ・アップされるのが敵役で両作品に登場する仲代達矢である。

「用心棒」では短銃を懐にしのばせるニヒルなやくざ卯之助、
「椿三十郎」では剃刀を思わせる凄腕の家臣、室戸半兵衛、
若き日の仲代達矢、一世一代の演技である。

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(「用心棒」の三船敏郎と仲代達矢)

一般的に映画では悪役が強そうに悪そうに見えれば見えるほどに
主人公の存在感が一層引き立ってくるのだが、
まさに仲代があればこそ三船敏郎の存在感が圧倒的にスクリーンを支配している。

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                   (「椿三十郎」最後の決闘、三船対仲代)
稀代悪役が放つ毒の花を余裕をもって受け止めて主役は誰にも譲らない、
まさに世界のミフネが君臨した作品である。


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by shige_keura | 2017-10-27 18:14 | | Comments(0)
巨人の泣き所
台風に水を差される感があったプロ野球クライマックスシリーズも終盤を迎えている。今年のペナントレースのトピックスのひとつは巨人が11年ぶりにBクラスの4位に転落したことだ。


この凋落の理由を探ってみよう。



弁慶にも弱点があり、ギリシャ神話の無双の英雄アキレスにも踵に弱点を抱えていたのだが、巨人の最大の泣き所はどこにあったのだろうか?

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投手陣にその責任を負わせるわけにはいかない。



防御率を見てみれば菅野1位、マイコラス2位、田口7位、
この3人で勝ち星の貯金が27、安定した三本柱を有しながらAクラスに入れなかったのは何故だろうか。



内海、宮国、大竹、山口等、他投手陣の誤算もあるが
総失点数504はセリーグ1位、2位阪神の528、3位広島の540を大きく引き離した。
にもかかわらず4位に甘んじたのは
歯がゆいほどに打てぬ打線が一切の責を負わねばならぬであろう。



総得点はリーグ4位、本塁打数と打率が阪神と並ぶ3位、
特にランナーが塁上を賑わせても決定打が打てぬ状況に
何度も切歯扼腕した巨人ファンは多かったに違いない。



この貧打線の象徴が8番の小林であることに間違いない。

規定打席到達選手中、小林の打率は0・206で最下位の28、
これは27位の中谷の打率0・241に大きく離されている。安打数はたったの78本で中谷の99本に20本以上遅れをとり、
本塁打数の2本も最低である。


いくら肩が良く投手には頼られてもこう打てぬのでは話にならない。
5,6番が連続出塁して無死1,2塁、同点、逆転のチャンスだ!
ここで7番バッターの場面でベンチは頭を悩ませたに違いない。

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仮にバントで送っても次打者が小林では8割は相手にアウトを与えてしまう。
9番が打てる投手の菅野ならいざ知らず同点逆転のチャンスが8番打者の貧打のおかげでチャンスにならない。

シーズン中に解説者となった原前監督は言っていた。
「2割そこそこでは話になりませんね。せめて2割5分近くは打たなくてはいけません」。
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極論すればプロの中に一人だけ学生選手が入っているかのようなか弱さである。
バッティングも身体を象徴するかのように弱弱しく、バットを振り切らず撫でているかのようだ。

この、シーズンオフ徹底的に走り込み、バットを振り込み逞しいプロ選手となって来シーズンを迎えてほしい。




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by shige_keura | 2017-10-24 10:02 | スポーツ | Comments(0)



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