難病の白血病手術後半年
第12代目市川団十郎が 新春の国立劇場の舞台に立つ。 演目は歌舞伎十八番 成田屋の得意芸 荒事の「象引」だ。 歌舞伎十八番とは 天保3年(1832年) 7代目団十郎が 長男に8代目を譲るときに 成田屋のお家芸18演目を 公表したものである。 いずれもが歴代団十郎が得意とした ”荒事”の当たり芸、 よって、”荒事の成田屋”と 呼ばれるようになった。 尚、十八番を”おはこ”と言うのは 成田屋が十八番の台本を 大事な”箱”に保管していたからだと言う。 お正月の国立劇場。 門松が飾られ こもかぶりの樽が並ぶ。 場内には笛や太鼓のお囃子、 そして獅子舞、 いつもより多い和服姿のお客様姿が 雰囲気をいやが上にも盛り上げている。 演目の”象引”は 正義の味方の荒武者が 権力を振りかざす大悪人と 巨大な象を力の限り引き合う、 まさに正月に相応しい派手やかな内容。 舞台中央、仁王立ちの団十郎の口からは、 「半年振りの舞台、 思い切り勤めさせていただき候・・・」 満場からは待ちに待った 団十郎の復帰に 惜しみの無い拍手が沸いた。 大病の手術からわずか半年 覇気の点で 若干の物足りなさを覚えるのは致し方ない。 しかし、それを補って余りある 初春らしい賑やかで お目出度いお芝居だった。
by shige_keura
| 2009-01-06 12:17
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