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吾が闘争 後編
診療所での結果は
予期に反して微妙且つ
ハッキリせぬものとなった。

このとき初めて知ったのだが、

発熱後8-10時間後でないと
インフルエンザかどうか
ハッキリした結果が分らないということだった。

従って、私の判定も
この状態にも係わらず“白”なのだ。

更に、インフルエンザと特定されたら
15時間以内に薬を投与しなければ
効き目が無いということだ。

”ややこしや、ややこしや”である。

しかし、ここで手ぶらでフラフラと帰って
明日又這って来るのも億劫極まりない。

そこで、インフルエンザの薬(リレンザ)と
解熱剤を処方してもらい
帰宅後更に熱が上がったら
投与する事で帰宅の途についた。






2時間後、身体は燃えるようである。

今やプロ野球スプリングキャンプたけなわ。

”燃える新人”、
”今年に燃える期待の4番”ならば恰好が良い。

これが”燃える爺”では
どうにもこうにも・・・・・

ボヤボヤすればすぐに燃え尽きちまう。

ジャーン!、39.5度!!!

こりゃえらいこった!!
危ない、危ない!!

39.5度と言えば
朝鮮半島の南北の境目が38度、
剣呑極まりない地に
深く潜入した事となる。

ここで拉致されてはまずい、
早いところ38度から南に下らねばならぬ。

               (左側にあるのがリレンザ吸入器具、すぐ右が粉末薬)
吾が闘争 後編_c0135543_10114960.jpg

高熱、だるさ、嘔吐感、
南ははるか彼方である。

               (吸入器具の青い蓋を取り円盤が粉末薬を装填する
                画像の粉末薬は使用済みのため穴が開いている)
吾が闘争 後編_c0135543_10122888.jpg

武器はたったの二つ
リレンザと解熱剤で
将軍様と戦わねばならぬ。

               (円盤を装填したら右側の飛び出したところから吸入すると
                粉がのどに入ってくる。少し甘く不味くはないが・・・・・・・)             
吾が闘争 後編_c0135543_101396.jpg

こうして、「吾が闘争」が始まったのだが
ここで予想もしなかったことが降りかかる。

翌朝、隔離の小部屋のドアが開く気配がした
下の孫が無邪気に覗いている。

「ここに来ちゃ駄目!」と
言ったときは手遅れだった。

”突貫小僧”の異名を取る孫の突進を
まともに胸に受けた。

そのときは、高熱の為
夢うつつと忘れてしまった。

ところが、その日の午後
熱が若干去るのと同時に
胸部に鋭い痛みを覚えた。

「一体この痛みは何なんだ??
 熱の為の節々の痛みとも違う?
 さりとて肋間神経通にしては
 あまりにも痛みの箇所が限られている。

 はてな?はてな????

 うーん!!ひょっとして・・・」

あのタックル以外には
考えられぬのだ。

何しろ息をしても
水を飲んでも痛い。

すざましい破壊力である。

ヒョットすると
将来日本のアメラク、ラグビー、サッカーを
背負って立つ人材になるかも知れぬ。

以来雌伏5日にして
漸く体温が平熱に落ち着いてきた。

そしてあの鋭い痛みも
ほろ苦い疼きに軟化している。

どうやら、将軍様に拉致される事なく
故郷に帰ることが出来たようだ。

この間、孫の世話は
一手に女房が引き受けていた。

本を読んであげたり
レゴ、ビーズ、絵等遊ばせたり・・・

いやいや、これで
女房殿にますます頭が上がらなくなってしまった。

世のかよわき殿方殿
どうぞお気をつけ遊ばせ。
by shige_keura | 2009-02-19 10:23 | その他
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