今回訪れた三井の森は
千葉県、君津にある亀山森林 その面積は約50ヘクタールで 日比谷公園の5倍ほどである。 三井物産はこの亀山を含め 全国で73箇所の森林を有しており 総面積は44,000ヘクタール これは東京23区の7割に匹敵する広さである。 さて、今回のプログラムの内容は 森林インストラクターの指導、解説の下 森林の間伐作業、自然観察を体験し 結果的に森林の持つ機能、価値を理解することだった。 大手町の本社前を8時過ぎに出発 レインボーブリッジからアクアラインを通り 目的地の亀山山林には10時前に到着した。 物産の森に入る途中の紅葉が 我々を暖かく出迎えてくれるようだった。 指導員の全体説明を聞いたあと 総勢40名が2班に別れ いよいよ森へと足を踏み入れた。 三井の社員が整備した 急峻の道を登っていく。 杉、檜鬱蒼と茂った人工林、 木の葉の間から 時折柔らかな陽が差し込んでくる。 陽がどれだけ森に差し込んでくるか! これが美しい森、 環境に優しい森を作るポイントとなる。 人工林はどうやって作られているのか? 先ずは杉、檜の苗を 1ヘクタールに4,000本ほど植えていく。 しかしながら木々が成長していく過程で その数を600-700本に間引いていく、 これが間伐である。 もし間伐しないとどうなるか? (手を入れる前の人工林、木々が密集している) 杉、檜が密集した森林には陽が入らない すると下草が枯れていき 土むき出しの地面となる。 (手を入れている人工林、陽がよく差しこみ下草も成長している) こうなると森林の保水性に 重大な影響を及ぼし ひとたび大雨は降れば 土砂の流出を招き水害をもたらす事となる。 一方、根気よく間伐を続ければ 下草が生え、昆虫が集まり やがては動物達も集まってくる。 即ち、森林の保水性維持だけではなく 生態系の維持にも貢献する事となるのだ。 日本は安価な輸入材木の攻勢で 国内の林業が利益を生まない体質に 成り下がっている。 だから、多くの人工林が 荒れるに任せ放置されている。 聞けば聞くほど 難しい問題だ。 歩きつかれて一休み。 丸太の上に腰をかけながら インストラクターの話を拝聴する。 (檜の表面、”火の木”の由来があるように 良く燃えるので薪としても使用される) 杉と檜の見分け方。 (杉の表面、”すぐ木”と言われるぐらい成長が早い、 だから戦後杉の植樹が大量に行われた) 木々の葉はどうして紅葉するのか? ”モミ”、”ツガ”、”カヤ”の見分け方。 そして、ヒノキの倒木更新。 (ヒノキの古木から新たなヒノキが生れてきた。 ヒノキ同士の倒木更新は珍しい) 等々、木々の間を渡る風に身を任せ 森の中で至福の時を過した。 さー、もうひと歩き、 そうすれば美味しいお弁当が待っている。
by shige_keura
| 2009-12-07 10:04
| 旅
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