金沢で暮らしていた時に驚いたのは、
茶の湯が一般生活に浸透していた事だ。 海外でも時折 抹茶を点てていた我々、 金沢の流儀が ”和菓子を抹茶で”を加速させた。 それが、孫にも伝わったのか、 彼らも見よう見真似で 抹茶を点て、和菓子を食べている。 一般的に見れば 変わっている子供だと思われるかもしれない。 しかし、何に興味を持つのか 分らない子供なのだから 色々なことを経験した方が 良いと思っている。 さて、和菓子の名店 金沢に数々あれど この店に優るところはない! それが、東茶屋街そばに 小さな店を構える ”吉はし”である。 ”吉はし”の和菓子は 東京では売っていない。 そればかりか地元金沢でも 店頭販売はしていない。 一流料亭への卸しが主で あとは予約販売である。 こうなると、お高くとまっていると思われそうだが それは全くの誤解。 この店のご夫婦ほど 腰の低い丁寧な人を余り知らない。 更には予約販売と言っても たったひとつでも受けてくれるのが 二人暮らしの夫婦には 実に好ましい。 今回、初めて 後継者として修行最中の 息子さんにお会いした。 若いながらも 好感の持てる青年だ。 このぶんならば、 ”吉はし”の味は当分大丈夫だ。 ”シャカシャカシャカ・・・・・” 抹茶を点てる音が 我が家のリビングに 静かに響く。 吉はしの上品な甘さと 抹茶、”幸の白”の渋みが ことのほか美味しく感じられる 年の瀬である。
by shige_keura
| 2009-12-28 11:11
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