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原点は森 -2- (木に戻ろう)
「コンクリートと言うのは
 変わらないように見えるから一番いけない。
 本当はボロボロになったりしているのだけれども
 変わらないように見えるから
 風化していることを許容しないような
 OS(Oeration Standard)が生れた。

 コンクリートは1種類で多様性を許容しない。
 一方、木というものは様々な木があるから
 多様性とバラつきを許容し
 更には風化を認めるOSである。

 そういう”木”をOSとする社会に戻れたら
 人間社会にもう少し優しさが生れる」
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現在、日本で最も注目を浴びている建築家
隈研吾氏の言葉である。
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氏は1954年横浜生まれ
東大、大学院建築学科を修了し
コロンビア大学留学後1990年に事務所を設立する。

日本の地方で風景に融合した
木を主体とした建築を手掛ける一方
都心でもサントリー美術館、ルイ・ヴィトン本社
更には衆目の関心、新歌舞伎座の設計を手掛ける。

今や建築界では
最も忙しい超売れっ子と言って良いだろう。






隈さんは先ず安藤広重の浮世絵を注目する。

広重の絵には透視図の考え方が無いため
自然と人工物等の境目が無くなっている。
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具体的には”東海道五十三次”の浮世絵を見ても
雨と森が重なり合い溶け合っている。
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この影響を受けたのが
画家としてはゴッホや印象派の人たちで
建築で言えば帝国ホテルを手掛けたライトである。

               (ゴッホの浮世絵模写)
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浮世絵のコレクターでもあったライトは
広重の作風の影響を受け、
ひさしが深く、影があるライト風建築を確立した。

それが欧州に伝播しコルビジエが影響を受け
まわりまわって日本がその影響を受ける。

しかしながらその時違ったことは
素材が木からコンクリートとなったことである。

大震災、第二次大戦等の影響で
日本ほど木から一挙に
コンクリートに変わった国はない。

そして、今、我々日本人は
コンクリートから悪い影響を大きく受けている。

今こそ木の文化を取り戻すべきだと力説する。

現在、日本の建築の流れが
大きく変わろうとしている、と言われている。

丹下健三、磯崎新、黒川紀章、安藤忠雄、
日本をリードした自己主張の極めて尖鋭なデザイナーが
隈研吾によって様変わりするのではないかと見られている。

隈研吾の作品に自己主張が無いというわけではない。

               (サントリー美術館内茶室)
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しかし、彼の手掛けた建造物は
周囲の環境に配慮し
日本の古来の文化、
木を多く取り入れることで
優しさを含んでいる。

栃木の安藤広重美術館、宮城県の野外能楽堂、
山形県の銀山温泉和風旅館、等々
その建物には一陣の心地よい風が吹きぬけている感がある。
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隈研吾氏の作品を巡る旅にでも出て
その優しさ溢れる建物に同化してみたい気がする。
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by shige_keura | 2010-05-29 08:58 |
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