明治時代の詩人、随筆家の大町桂月は
奥入瀬を次のように詠んでいる。 ”住めば日の本、遊べば十和田 歩きや奥入瀬、3里半” 地元で木工を営んでいる人の意見。 「奥入瀬の最も綺麗な季節? 紅葉が良いって人もいるけれど 地元の人たちのお勧めは新緑の季節だよ。 奥入瀬の新緑、そりゃ綺麗さーー」 つい先日の日経新聞 ”日本の新緑渓谷ベストテン”にて 奥入瀬は圧倒的支持を受け第1位となっていた。 昨日の雨予報が見事にはずれ 清清しい朝を迎えた。 奥入瀬散策には絶好の日和、 これはついてるぜ。 奥入瀬渓流とは普通 十和田湖畔の”子の口”から ”焼山”までの約14キロを言う。 本日はその中間を切り取って 約4キロの行程とした。 これならゆるゆる歩いても 帰りのバスには十分に間に合う。 奥入瀬渓流の美しさには秘密がある。 それは、十和田湖畔で水量を調整しているので 常に川の流れが一定している。 そのことが川の湖岸 緑に覆われた自然を守っている。 更に奥入瀬の川の流れが 散策する人の直ぐ横にあるので 川と友達になったような 親しみと心地よさが生まれてくる。 それでいながら川の流れは千変万化、 あるときは遡上する魚を阻む滝となり、 又、あるときは白い波を逆巻く激流、 そのあとは激流が嘘のように静まり返り 安らぎに満ちた流れとなる。 その様子はまるで人生のようだ。 燃える炎と流れる川の水は いつまで見ても飽きる事はない。 しかし、炎の場合は 時に邪念を生じさせる怖ろしさを秘めているが 川の流れ、特に奥入瀬渓流から感ずるものは 常に心の安定、快い気分である。 途中、川のほとりでお結びを頬張り 冷たいお茶で喉を潤し 心ゆくまで森林浴を楽しんだ。 ”奥入瀬は全国新緑ナンバー・ワン” 納得、納得!!! 「歩きや奥入瀬約一里!!」 素晴らしかった!! 十和田湖からバスで去ろうとしたそのとき 一天にわかにかき曇り 沛然と雨が路上を叩きつけていた。
by shige_keura
| 2010-07-21 20:56
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