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我が青春の女神たち -ヒッチの慧眼ー
標題のヒッチとは、アルフレッド・ヒッチコック、
”Master of suspense”と奉られ
”サー”の称号を持つ映画界の巨匠だ。
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彼のウイットとサスペンスに富んだ映画は
間違いなく大ヒットを記録してきた、
但し、今日紹介の一本を除いては。

ところが、ヒッチコックは常々言っていた。
「ワシはこの作品が好きじゃよ、
 何でお客が入らなかったのか?分らんのう」

私にとってのヒッチ作品ベストファイブは、
「北々西に進路を取れ!」、「めまい」、
「裏窓」、「泥棒成金」そして
今日の作品、「ハリーの災難」となる。
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私にとっては堪らなく好きな、「ハリーの災難」、
その作品で今日のヒロインは
映画デビューを果たした。

彼女の名前は、シャーリー・マクレーン!

「愛と追憶の日」でアカデミー受賞、
ヴェネチア、ベルリンで其々2度受賞
まさに大女優、とてつもなく上手い役者だ。

ところが私が彼女のことが好きだったのは
「ハリーの災難」から「アパートの鍵貸します」、
そして「貴方だけ今晩は」まであり、
それ以降の彼女から漂ってくる大女優風情が性に合わなかった。






「ハリーの災難」、
ヒッチも言っている殺人喜劇、
実に上質でウイットに富んだ作品だ。

まるでスクリーンの陰から
ヒッチのにんまりとした笑みが見えるかのようだ。

「どうだい、皆さん、
 怖い映画を期待しとったら当てが外れたじゃろ。
 残念だったのう」

これほどまでに観客の期待を裏切った作品でありながら
殺人喜劇のとぼけた魅力にはまる映画もない。

その味を最高潮に高めたのが
新人女優のシャーリー・マクレーンだった。

映画は黄葉がキラキラと輝く
目くるめくまでに美しい
バーモントの秋を舞台にして始まる。
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まるで怖ろしい殺人とは無縁の世界だ。

無邪気に森で遊んでいる男の子、
ふと彼の目の先に一人の男が倒れている。
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その後、自称船長、オールドミス、売れない絵描き、等が
倒れて死んでいる男を発見するが誰もが驚かない。
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そこに先ほどの子供に連れられた母親、
シャーリー・マクレーンが登場する。

死体を覗き込んだ彼女は言う。
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「あらー、ハリーじゃない
 こんな所でどうしたの?」

ハリーとは彼女が別れた夫である。
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とぼけた味、天真爛漫
何を考えているんだか?
良く分らないが魅力タップリ、
ヒッチの意図する狙いにピタリと応えたシャーリーだ。
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その後の映画の筋は関係者の誰もが
自分が原因でハリーが死んだのではないかと考え
死体を埋めたり掘り起こしたり
家に持って帰って隠したり・・・・・・
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これが、タイトル、「ハリーの災難」の意味なのだ。

即ち、死んでからもアチコチと動かされ
成仏できない死体、
これこそ”災難”と言うわけである。
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この映画、相撲の決まり手で言えば
”肩透かし”が見事に決まった作品だ。

その出来栄えは監督の力量と
役者の熟達によって初めて可能となる。

それを、デビューしたての
シャーリー・マクレーンがものの見事にやってのけた。
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女優を美しくそして魅力的に撮る天才ヒッチコック、
その面目が如何なく発揮されているのが
「ハリーの災難」である。
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by shige_keura | 2010-11-14 10:12 |
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